紫
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父の入院費を支払いに病院に行きました。
たった10日間ほどの入院でしたが、けっこうな金額でした。
きょうもまた母といっしょに役所に行き、いろんな書類を受け取りました。
そして、きょうも母はつぶやきます。
「ついこの間、ここでいっしょにコロッケを食べたのになぁ」
父は、つい最近まで元気でした。
入院してからも、長丁場になることはわかりましたが、こういう結果になるとは思ってもみませんでした。
「あのリハビリ室で、半年後にはリハビリをしていると思ってたのになぁ」
ぽつりと出る母の言葉に、胸がざわざわするけれど、やはり私は泣けません。
出るべきところに出ればいい、と言う人もいるけれど、私にはそういう「知恵」も「勇気」もありません。
ただ、ただ、日に日に元気をなくしていく母の力になることで、せいいっぱいです。
思いがけず弱い母に少し動揺しながらも、私はなぜ、こうも強(したた)かでいられるのか。
それは、私は16歳のときに一度、家族をなくしているからなのだと、きょう、気づきました。
母は、父とふたりで一生懸命に生きてきました。
私は、あの日から「ひとり」で生きることを強いられてきました。
そっか。
だから、私は強いんだ。
とはいえ、やはり「死」という喪失感にはとまどうばかり。
今、読みたい本はやはり喪失と再生の物語「ノルウェイの森」でしょうか。
おやすみ。
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