紫
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とんとん。
とんとん。
近所で、新しい家が建たられています。
最近のあっという間にできる組み立て式の家ではなく、マンションでもなく、木造の一軒家。
最近はもう壁まで塗られていますが、少し前までは、ぷーん、と木の香りがしました。
懐かしい。
大工の父をもつ私は、生まれてからずっと、木の香りのする職人さんたちに囲まれて育ちました。
もの心ついた時から、木屑が兄と私のおもちゃ。
母は、その木屑に、目や鼻を描いて人形にしてくれました。
だからでしょうか。
とんとん。
という音といっしょに流れてくるあの木の香りが、やたらと胸を締め付けるのは。
なくしてしまった時間は、もう取り戻せません。
ただ、ただ、これからの時間(とき)を、一生懸命に生きていくことが、私には必要なのでしょう。
おやすみ。
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