紫
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「足、長いんやな、おい」
父が母に言ったそうです。
先週の日曜日、私の車を父が洗車してくれました。
なんとワックスまでかけてくれました。
感謝!
駐車場から、水の出るところまで車を動かしたとき、シートの位置がずいぶんとうしろになっていてびっくりしたそうです。
それもそのはず。
私は、駐車場に車を入れたあとは、必ずシートをいちばんうしろまで下げます。
なぜかといえば、メーカーで営業をしていたときに、車が汚れていると諸先輩方からひどく叱られるため、必ずマットやシートに何か落ちていないか点検していました。
今は、点検こそしませんが、そのときのシートを下げる癖は、なかなか抜けきりません。
もちろん、いちばんうしろまで下げたシートでは、私の身長でアクセルに足が届くはずはありません。
「あの子は、足、長いんや」
そのとき、母が父に言ったそうです。
子どものころに洗濯したズボンを干していると、私のズボンがいちばん長かったそうです。
私は、中学校のときに「ズボン」というものは、体操着くらいでしか履いたことがなかったため、きっと小学校のときの話でしょう。
子どもが覚えている「親」との思い出よりも、数倍、数十倍、親は子どもや家族の「思い出」を抱えているのでしょう。
母しか知らない「家族」の思い出に、シートの位置の勘違いなんて、どうでもよくなりました。
16歳まで住んでいた家の物干し竿に、長さの違うズボンが3本、干されていたときのことを、なんとも懐かしく「想像」せざるをえないひとときでした。
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