| 虹色過多想い |
| 2004年09月12日(日) 君にしか心動かない |
| この日は朝の4時まで眠れなかった。 大きな出来事があると必ずと言っていいほど眠れなくなる。 この日の夜に、中学校の同級生に呼び出されて、会ってきた。 最近のあたしは、あの人という存在ができてからというもの、男の子と2人で会うことはしないようにしてた。 でもその子がどうしても会って話したいことがあると言うので、テレビ塔の前で待ち合わせした。 (「メールじゃ話せないこと?」ってあたしの質問に「うん」と答えられてしまったから) 丁度あたしも友達と札幌駅で晩御飯を食べていた時で(会いたいと言われたのが急だったから)、帰り際大通に寄るくらいなんてことなかった。 いざ会ってみると、肝心な話なんてなくって、秋が始まった大通公園は寒くって、結局あたしたちは家路につくことにした。 「話なんて特にないんだけど。久しぶりに会いたかったから」 その子はさらっとそう言った。 あたしたちは1ヶ月前に他の友達と一緒にカラオケで遊んだ以来だった。 中学の同級生だから、地元が一緒で、同じ地下鉄に乗って、同じ駅で降りた。 肝心な話なんてなかったけれど、その子は楽しい話ばっかりして、あたしを笑わせてくれた。 「途中まで送るよ」と言われて、何度も断った。 「彼氏がいるから送るの困る?でも、もうちょっと話したいことあるし。女の子には誰にでもしてることだから」 と言われて、結局家の近くまで送ってもらうことにした。 家の前まで送ってもらうのは嫌だったので、適当な大きな交差点で、「ここでいいから。ありがとう。またね」って手を振った。 あたしの悪い癖なのか、それともいいのかわからないけれど・・・ あたしは別れ際、誰に対しても「またね」と使う。 もう絶対に会いたくないと思う嫌いな人じゃない限り。 「俺はあい(本当はあたしの苗字だった。その子はあたしを苗字で呼ぶ)のことが好きです。でも、少し前に彼氏がいるって言われて、遊びの誘いも何度も断られるようになって・・・だからもうメールもしない。会いたいとも言わない」 その子のこと嫌いで誘いを断ってるわけじゃなかった。 中学卒業以来5年ぶりに、2ヶ月前共通の友人を通して再会した。 再会できたことは嬉しかったはずだった。 だってその子はかつてのあたしの想い人だったから・・・。 ただ、カレがいる以上、友達数人と遊びに行くことはできても、ふたりで出かけることはできなくって、全部断っていた。 「中学校の時、俺ら両想いだったじゃん?お前、バレンタインの時、告白してくれたでしょ?あの時、何も応えられなかったのは、周りに冷やかされるのが嫌で・・・。俺、本当ガキで、あの後お前に冷たい態度とか取っちゃってたと思う」 そこであたしは「そんなのいいんだよ」ってやっと言葉を口にすることができた。 その子は初めてあたしが本命チョコを渡した人だった。 告白なんて大そうなものじゃなかった。 「付き合ってください」とかそんなんじゃなかった。 ただチョコに添えたカードに一言、「好きです」と書いただけだった。 「あれからずっとお前のこと引っかかってた。忘れられない人だった。他の子を好きになれなかった。2ヶ月前に偶然再会できて、嬉しくって、5年ぶりに会ったら、やっぱり好きだと思った」 彼氏がいると伝えていた以上、どんなに昔あたしたちが両想いだったとしても、告白なんてあり得ないだろうと思ってた。 そーゆう子じゃないと思ってた。 すごくシャイな人だった。 「今日、これ話したいと思って、会ったけど、いざ会ったら言わなくていいかなと思った。でもやっぱり気持ち伝えたいと思ったし。ケジメつけたいから・・・。彼氏がいるのに告白してごめん。」 「ありがとう」とあたしは応えた。 「ごめんね」は使わなかった。 それは哀しいセリフだと思ったから。 ただ、あたしはもうメールもしないこと、会わないこと、他の友達を含めても遊ばないことに了承した。 せっかく再会できた友達を失いたいわけじゃなかった。 昔好きだった人とやっと普通の友達になれたと思ったのに・・・。 でも、その子が「もう辛いから、友達はできない」と言ったので、あたしは「うん」と応えた。 「じゃあ」と言ってお互い反対方向に歩き出した。 あたしは点滅し出した歩行者信号機を見て、横断歩道を走って渡った。 真っ直ぐな告白だった。 たぶんそれはあたしの人生に於いてとても素敵な告白をされたと言えるのだろうけれど、あたしの気持ちは少しも迷わなかった。 嬉しかった。 けど、心動かなかった。 その子が7年という歳月をあたしを想ってくれたとしても、あたしがあの人を想ってきたこの3ヵ月半には勝らない。 あの人が大切で、あの人を失うのが1番怖い。 どんなに優しい人に好きだと言われても、どんなに素敵な人が現れようとも、心が揺れないよ。 あの人以上がいないんじゃなくて、あの人以外の人が考えられない。 それは盲目的な恋だと言われたとしても・・・あたしにはたったひとりだけ特別な人がいればいい。 眠れない眠れないと思いながら明け方に眠りに就いた。 そして夢に見たのはあの人だった。 大きな出来事は他の人からの告白だったのに。 それでも結局、あたしは夢の中であの人に会っていた。 |
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