SS‐DIARY

2014年02月07日(金) (SS)風邪ひくよ?

「明日雪が降るんだって」

この寒いのに窓際に立ってガラス越しに外を見ていた塔矢が言った。

「このまま眺めていたら降って来る瞬間を見ることが出来るかな?」
「さあね」

おれは塔矢の後ろに立つと腕を回してその体を抱きしめた。

ぎゅっと力を込めると素肌と素肌が触れあってうっとりするほど心地良かった。

「でも無理じゃねえ? 降る瞬間までなんて待って見てなんかいられないんだから」

首筋に歯を立てて軽く甘噛みすると、塔矢はふるっと小さく震えてそれから笑った。

「そうだね」

確かにそんなに待ってはいられなさそうだと、そして振り仰いでおれを見て笑ったので、おれはその美味そうな唇に唇を重ねると、遠慮無く貪り食ってやったのだった。


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しょうこ [HOMEPAGE]