ある日家に帰ったら、塔矢がまるで魔女っ子みたいな格好で、きっちり正座して玄関でおれを待っていた。そして姿を見るや、三つ指そろえて頭を下げて言った。「どうか悪戯させて下さい」ちがっ――違うとか、どんなとか色々走馬灯が回ったけれど、結果的におれに何も悪いことは無いので、有り難く悪戯をして貰うことになったのだった。