SS‐DIARY

2010年01月24日(日) (SS)永遠の歌


進藤が泣いていたからぼくは側に立っていた。


立っているだけで何も出来なかったけれど、立ち去ることも出来なかった。



今、キミがどんな気持ちでいるのかぼくには本当はわからない。

でもキミが痛みを感じていることだけはよくわかる。


心の痛みは人には癒せない。

人で無いものだってきっと彼を癒せない。



だからぼくは一人立つ。

他に誰も居なくなっても。

彼がそれを望まなくても。


ぼくがそれを望むから。

彼が俯いたその顔を上げるまで永遠に一人で立ち続ける。



ぼくにはそんなことぐらいしか出来ないから―。


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