| 2003年11月04日(火) |
G43A【おやすみ】 |
少し寒くなったねと、布団の中で話をした。
窮屈だと言うのに、進藤はぼくの首に腕をまわし、頬をぴったりとくつける。
「こーすっとすげぇ、あったかくない?」
笑った声が言う。
二人とも何も身につけていなくって、でも恥ずかしいという気持ちは全然起こらない。
うんあったかいねと言いながら、生まれたばかりの子猫のようにぼくも進藤に更に体をすり寄せた。
キミが好き。
とても大好きだよ。
何百回言ったらキミに届くんだろう。
キミの体の温かさがキミのぼくへの愛情。
行為の後の、眠るまでの時間がぼくは一番好きかもしれない。
おやすみとぼくが言うと、キミは少しだけ身を起こし、そっと優しくキスをした。
「おやすみ、塔矢」
それからまた元のようにぴったりと頬をくつけて眠る。
例えば今、死んでもかまわないと思うくらい、ぼくは幸せだとそう思う。
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