エンターテイメント日誌

2006年01月07日(土) 単館系映画二題

「亀も空を飛ぶ」評価:B-
イラン、イラクの合作である。国家を持たないクルド民族の悲劇は実に痛ましい。だが、そのテーマは同じバフマン・ゴバディ監督の「酔っぱらった馬の時間」(2000)で既に描かれたことであり、目新しいものをこの映画に発見することは出来なかった。描かれていることは重いが、プロットが弱い。まあはっきり言えば些か退屈であった。クルド民族の物語なら船戸与一の小説「砂のクロニクル」(山本周五郎賞受賞)の方が断然面白い。

「歓びを歌にのせて」評価:C
アカデミー外国語映画賞にノミネートされたスエーデン映画。スエーデン映画を観るなんて実に久しぶりだ。ラッセ・ハルストレム監督の名作「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」(1985)以来か?とすると実に20年ぶりである。歌う(音楽を演奏する)ことの歓びに溢れる佳作ではあるが、もっとそのテーマをシンプルに語るべきではなかったろうか?俺の女を寝取っただのどうのと、実に下世話な話に貶められているのが興ざめであった。それから主人公の指揮者は心臓病なのに何で血を吐くんだ??食道静脈瘤とか胃潰瘍、結核じゃないんだから。


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雅哉 [MAIL] [HOMEPAGE]