エンターテイメント日誌

2005年02月19日(土) 日本から世界へ〜最恐映画は伝播する

世界最恐映画、「呪怨」を当サイトが最初に取り上げたのは2002年8月30日の日誌である。当時はまだ「呪怨」シリーズは東映オリジナルビデオ版しかなかった。

その後「呪怨」は増殖し、劇場映画版「呪怨」「呪怨2」が完成。さらに今回のハリウッド版「THE JUON/呪怨」に至るのである。ヒロインも最初の三輪姉妹(三輪ひとみ&明日美)から映画版の奥菜恵、酒井法子、そしてサラ・ミッシェル・ゲラーと飛躍的にグレード・アップしていったのである。

今までの「呪怨」で一番どれが怖かったかと問われたら筆者は躊躇なくオリジナルビデオ(OV)版を選んだであろう。ハリウッド版ではそのOV版のエピソードを沢山盛り込んだお陰で、背筋が凍り付くような怖さが醸し出されており成功していると想う。ハリウッド版の評価はB+を進呈する。

清水監督はハリウッド版を製作するに当たり、舞台を日本のままで、日本人スタッフでやることを決断した。これは実に賢明な判断だったと想う。アメリカの住居が舞台ではこの作品の要である、日本家屋の仄暗く、ジトッとした湿度が出なかっただろう。ハリウッドでは組合(ギルド)が煩いので、監督と気心が知れたスタッフで仕事が出来なかった筈だ。

加耶子や俊雄くんをCGでするようにプロデューサー・サイドから勧められたそうだが、それも監督は断固拒否した。その頑なさ・信念が見事に功を奏している。だからハリウッド資本ながら映画はさながら日本映画にアメリカ人が出演しているような印象を受ける。

「呪怨」シリーズはビデオの2作品を含めてこれで5作目になる。だから清水監督のスタイルも確乎たるものが完成しており、表現はさらに洗練されている印象を受けた。上映時間は99分とコンパクトであるが、内容はてんこ盛りである。これまでの集大成としてスピード感が加速しているのだ。

2週連続全米興行成績ナンバーワン・ヒットという快挙を成し遂げハリウッド版も続編製作が決定したようだ。筆者が実は期待しているのは加耶子と俊雄くんもこれで世界規模で有名になったので、「最終絶叫計画」みたいな形でパロディ映画に取り上げられないだろうかということである。あのふたりはパロディにしたら最高に可笑しいだろうな。貴方もそう想いませんか?


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雅哉 [MAIL] [HOMEPAGE]