エンターテイメント日誌

2001年06月27日(水) ムッシュ三谷のレストラン

三谷幸喜さんは現役で、世界最高のコメディ・ライターである。このことは誰も否定できないだろう。本人は自作を「シチュエーション・コメディ」と称していてマスメディアもそれを鵜呑みにしているが、騙されてはいけない。三谷コメディに対しては「スクリューボール・コメディ」こそ、その名称が相応しいと想う。

三谷さんの魅力が最大限に生かされるメディアはなにか? 
「古畑任三郎」や「王様のレストラン」を代表とするテレビ作品? 
それとも「12人の優しい日本人」「ラジオの時間」そして今回の新作「みんなのいえ」等、映画作品? 
いや、そうではないと僕は断言する。やはり三谷さんの書く舞台作品こそが一番輝いている。「笑の大学」「君となら」そしてミュージカル「オケピ!」の抱腹絶倒の面白さときたら!…何という高揚感。至福の時。演劇の魅力ここに極まれりである。ご覧になったことのない方は是非一度体験されることをお勧めする。(ただし、現在PARCO劇場で上演中の「ヴァンプショウ」は駄作だった。これは再演するに値しない作品だと想う。)

さて「みんなのいえ」だ。とっても可笑しいし、ほのぼのとしたホーム・コメディの秀作だと想うのだが、一方、三谷さんの実力はこの程度ではないという気持ちも心の何処かにあるのは確かである。むしろTV放送されたこの映画のメーキングの方が爆笑ものだった。イギリスのある番組の特派員が日本に取材に来たという設定で、三谷監督や出演者たちが英語でインタビューの受け答えするという設定になっているのである。もちろんこれはパロディで、質問も答えも三谷さんが執筆したものを英訳しているのだ。今回の映画は暖色系の色使いに拘ったそうで、北野映画の<キタノ・ブルー>に対抗して「近い将来、世界は<ミタニ・オレンジ>と賞賛するだろう。」と得意げに語っている三谷さんが、とても愛おしかった(笑)。最高に笑えたのは他の出演者が英語で喋っているのに、八木亜希子さんだけフランス語でインタビューに答えていたこと。これがまたほんわかした雰囲気の彼女に似合っているものだから、三谷さんの慧眼に唸らされた(^^;。

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