熱い洋楽コネタコラム

2003年11月29日(土) イギリスはステキぃ…なのか?

 NHK教育でまた、日本人が好きそうな「イギリスの村」「村で暮らす人々」「村の豊かで美しい暮らし」みたいな番組をやっていた。こういうのを見て、また日本人が「ステキステキステキ」とか叫んで大挙してしてイギリスを訪れてるのだろうな。(だからヴァージンもBAもいつでも大混みだぜ!)それでもってさらにまた「イギリスの豊かな暮らし」みたいな本とか出ちゃって。売れちゃって。お手軽ぅ〜!
 しかしな。イギリス。そんなにいいか?大体そうやって登場する豊かな村の暮らしみたいのは、みんなアッパーな人々だけじゃんか。イギリスの村には公共住宅だってあり、そこには職もなくて日がな1日酒を飲み、グータラする親父がいて、その子供は知ってることと言えばカツアゲとヌスミだけ…みたいな暮らしがあるんだから。イギリスには今だ歴然とした「クラス」があることを覚えてるか?キレイで豊かなイギリスの暮らしなんてのはほんの一部で、それは成功した人達が老後にウットリ暮らしてます!みたいのばっかりなんだから。そんなにイギリスをありがたがってどうする??えっ?ノエル&リアム・ギャラガー一家の子供時代!みたいのが、大方のイギリス人の家族なんだぞお。それなのにそういう番組で言われるのは「本当のイギリスの魅力を知ってもらいたい」とか。本当のイギリス?笑うぜ。ったく。なら出せよ、ギャラガーズを!(笑…と、なぜそこまでギャラガーズにこだわるか?和田?)それから古いものを大切にするとか言うけど、ロンドンじゃ王室御用達だったステキな紅茶屋もつぶれ、町にはスタバみたいなコーヒーショップが溢れ返っていた。古いいいモノはどんどんなくなっていたけど????さらに古いばっかりで、ちっとも客の便利や快適さを考えず、そして最悪の部屋を知らん顔して「日本人。女。おそらくバカ」とか思って私にあてがえてくるホテルの失礼さ。古き良きモノなんて、笑わせるね。
 とにかく今年の夏、そんな風に、私が行った(2回も)ロンドンは本当に最悪になっていた。90年代初頭、その頃のロンドンは不況で町はそこいら中に「部屋貸します」の看板がかかっていて、だからこそ逆に落ち付いていてそれなりにいい町だった。和田はそんな寒々しいロンドンが好きで1年に2度も3度も行ったこともある。
 んだけども。今のロンドンは好景気に沸いてバブルの頃の日本みたい。物価は異常に高くて、地下鉄の初乗りが1ポンド60ペンス(320円)なんておかしいよね?パンとジュースを買ったら500円近く取られた。アホらしくなってブチ切れて「それならもう贅沢してやる」とか思って(笑)ホテルでガンガンに飲み食いしちまったぜ。とにかく町が浮かれ模様で、(お前らの浮かれた裏でイラクで子供たちが血を流してるんだからな)とずっとずっと思っていた。ロンドンは今、最悪にいや〜〜な空気が流れていた。ちっともありがたくもステキでもない。高級そうな顔して貧乏人を蹴散らす、そんな町。親切だったのは旅行できていたオーストラリアのオジさんとか、安ホテルのインド人のお兄ちゃんとか。
 もう。イギリスをありがたがるの、やめようよ。あの国で1番ありがたがられてる音楽、ロビー・ウィリアムスだぜ?それで程度が分るってもんでしょ?
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