東京の片隅から
目次きのうあした


2007年02月27日(火) 10周年

10年前のこの日、私はスガシカオを初めて見た。それはルミネホール(今はルミネザよしもとになっている)で行われたPOP LIMOUSINEという山崎まさよしとカーネーションの対バンライヴで、チケットには「オープニングアクト:スガ シカオ」と印字されていて、ライヴを見ること自体が人生何度目か、という私にとってはオープニングアクトが何なのかもよくわからないし、スガシカオなるものが男なのか女なのかグループなのかソロなのかと言うこともよくわからなかった。
開演時間をやや過ぎてギターを持って現れた一人の男。チューリップハットのようなものをかぶり、髪は長め、耳が大きく髪の間からひょっこり覗いている。目は隠れていて見えない。やや猫背、だぼだぼのシャツとジーンズ。ベルトが余って横にびよびよしていたような気もする。年もよくわからないが、私よりは上、20代後半だろう、と考える(実際にはもっと上)。
開口一番「どうも〜スガシカオでーす〜ちゃっちゃと歌ってさっさと引っ込みますからしばらくの間おつきあい下さい〜」のような調子のいいしゃべり方。(こいつ絶対バブル世代だな・・・)と思う。
「昨日デビューしたんですけど(会場拍手)、あ、ありがとうございます(笑顔)これはデビュー曲で、今日これから出る山崎まさよしくんがギターを弾いてくれたんですけど、今日も弾いてよと言ったら断られちゃいました〜(笑)」などと、妙に達者な喋り。客をどっかんどっかん笑わせて3曲歌ってさらっと引っ込んでいった。
でも、そのときはピンと来なかった。だって「ヒットチャートを駆け抜けろ」を弾き語りで聞いたってなかなかピンと来ないでしょう(笑)。ヘンな歌詞だなぁ、とは思ったけど。

本格的に嵌ったのは「ドキドキしちゃう」と「sweet baby, half」。私は確かにこういうことを考えたことがある、自分を代弁してくれる人がいる、と思った。暗黒の学生時代を思い出し、あまりにも嵌りすぎて、胃が痛くなるほど。
「sweet baby, half」を聞きたくて、毎日「真夜中の王国」を見たりする、そんな日々。なかなかライヴをしないし(ぴあデビューレビューは外れた)、周囲の人には布教しづらいし(笑)、おおっぴらに言えるようになったのは「夜空ノムコウ」の歌詞を書いてから。

この10年、変わったところも変わらないところもすべて含めてスガシカオなんだなぁと、武道館のステージを見て思った。頭の中では走馬燈のようにぐるぐるとスガシカオにまつわるさまざまな出来事が回る。2階席から見るスガはずいぶん小さかったけど、決して遠くなかったし、本当に嬉しそうな彼の笑顔を見ていると、こっちも嬉しく、「夜空ノムコウ」で涙を流し「午後のパレード」で笑い、あっという間の3時間。

10年おめでとうございます。これからも歌い続けてください。まだまだおつきあいしますよ。10年後にもまた武道館でお会いしましょう。


はる |MAIL