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夢の図書館新館

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-- 2005年11月28日(月) --

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『平家物語(四)』 巻第七〜巻第九・前編(平家物語その七)

☆屋島合戦

屋島の本拠地に戻った平家は、一の谷で生け捕られ人質になった清盛五男・重衡と三種の神器を交換しよう、という法皇の申し出を拒否。和平交渉決裂です。
一の谷の戦に加わらなかった清盛の孫・維盛は出家して屋島から熊野に渡り、入水します。とことん戦の世に向いていない人だったんですねえ。
いざ海に入ろうとする場面でも、妻子なんて持つんじゃなかった、恋しくて成仏できない、なんてぐずるんですが、エピソード3のアナキンを見てつくづく思いました。愛する者がいては我欲に囚われ道を誤る。ジェダイマスターって、仏教者ですね。マスター・ウインドウなんてどっから見てもありがたい坊様です。

そろそろ屋島に行きましょう。
義経の強攻策に、鎌倉方の重鎮・梶原景時が猛反対する「逆櫓の争い」。
私達から見れば、どう見ても景時の考えが常識的だと思われます。
景時は自分の家来や所領を守らないといけませんが、義経は自分の実力を兄に示す為の行動ですから失う物はない。
結局義経の単独攻撃により、平家は本拠地を失って再び西へ敗走します。
考えてみたら、屋島の合戦は戦の規模は大きくありません。

「そもそも源氏が勢いいか程あるぞ」「当時わずかに七八十騎こそ候め」
「あな心うや、髪のすじを一すじづつわけてとるとも、此勢には足るまじかりける物を」

いや、大臣殿、いくらなんでも平家もそんなに兵はいないでしょう。

奥州からここまで義経に従って来た佐藤兄弟の兄・嗣信は主を庇って矢に討たれてしまいます。
義経って結構喧嘩っ早いし、戦場では冷酷非道ですが、こういうところでぼろぼろ泣いちゃうので周囲に愛されるんですね。

だんだん源氏に味方する勢も増え、日も暮れて来たので今日はおしまい、と思ったら綺麗に飾った小舟が海岸に近付いてきました。

「あれはいかに」と見る事櫓に、舟のうちより、年の齢十八、九ばかりなる女房の、柳の五つ衣に、紅の袴着たるが、皆紅の扇の、日出したるを、船のせがひに挟み立て、陸に向ってぞ招きける。

馬に乗って浪に乗り入れ弓引く若武者と、沖の舟に立つ美女の図柄。
うちの近所では鯉のぼりをあげるとき、極彩色の大漁旗のようなものもあげるのですが、一番人気のデザインは鯉に乗った金太郎と並んでこの「那須与一」。

弓は強し、鏑は浦響くほどに長鳴りして、あやまたず扇の要一寸ばかりおいて、ひいふっとぞ射切ったる。鏑は海に入りければ、扇は空へぞ揚がりける。

鏑(カブラ)は、大きな音のするイベント用の矢です。

源氏軍は少人数ですが、「屋島の戦い」、後世に残る名場面満載。
(ナルシア)


『平家物語(一)〜(四)』 校注:梶原正昭・山下宏明 / 岩波文庫

2001年11月28日(水) 『雨月物語』
2000年11月28日(火) 『ザ・マミー』(その1)

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