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夢の図書館新館

お天気猫や

-- 2005年01月24日(月) --

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『おやじ時評』

やっぱりファンなので、新作が出ると 買ってくる。

4コマの時事ネタ「きっつい」漫画と、 1コマ漫画の繚乱。 巻末には糸井重里vsしりあがり寿対談つき。

雑誌と新聞に載せた作品を、みっちりと時系列時事編集 していて、朝日新聞の連載に出てくる家族キャラも 登場している。 手を振りながらイラクへ向かう自衛隊員など、 実際の報道写真も数点挿入されていて、 デジャヴのような「いま」感を煽られる。

コイズミはもちろん、アメリカもイラクも 北も、不景気もマイケル(ネバーランドのマイケル)も、 9.11も、惜しげなく網羅された記録。

こんなこと描いていいのだろうか、とか 勇気あるなあ、とか、 また下品なことを、とかつぶやきながら、 いわゆる時事漫画とはアプローチが 違うはずなのに、いつのまにか、これぞ王道、という 見え方がしてくるのは、 「しりあがり寿」印の庶民キャラたちが ちゃんとそこにいるからなのだろう。

ちゃんとそこにいて、おじさんもおばさんも、 心やさしいOLも勝手な上司も、私たちと同じ目線で、 大事件を転送してくれる。

マスコミだって転送してるのだ、と いうことを思いださせるように、 小さいことも大きいことも、 「人間性」のフィルターを通して、 あっけらかんとほっぽり出してくれるのだ。 どこよりも狭く、どこよりも広い、 白い□のリング上に。 (マーズ)


「おやじ時評」著者:しりあがり寿 / 出版社:洋泉社2004

2003年01月24日(金) ☆手帳と私。
2002年01月24日(木) 『ほんとうはこんな本が読みたかった!』
2001年01月24日(水) 『審問』(上・下)

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