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夢の図書館新館

お天気猫や

-- 2003年05月06日(火) --

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『せいめいのれきし』

細かくて、でもどこか大胆で、体温を感じる絵がいとおしい、 バートンの大型絵本。 こまごまと描かれた世界は、大人をも魅了する。 『ちいさいおうち』や『ちいさいケーブルカーのメーベル』 でもおなじみのあのタッチで、地球の誕生から現在、 つまり、今年の5月6日の明け方までを描くと、どうなるのだろうか!? (って、今日のことじゃない!と、数日前からこの絵本を今日の本に しようと狙っていた。偶然といえばできすぎでは?) ああ、でもやっぱり、あのタッチで、すべてが 語られ、観客は、魅せられてゆくのだ。

幼い頃バレエと絵が同じほど大好きだったという バートンらしく、『地球上にせいめいがうまれたときから いままでのおはなし』(この本の副題)は、 見開きの片側が、劇場の舞台上演を模して展開されている。 とおいとおい過去から、順を追って、この瞬間まで。

何度聞いても順を忘れてしまうけれど、 カンブリアやら三畳紀やらデボン紀やら、ジュラ紀やら。 やがて恐竜があらわれて消え、 人間の影が舞台にちらほら見え始めて。

ただ地球史であるだけではない。 最後の一幕八場は、作者の住むアメリカの田舎の歴史や生活を ていねいに描く。そうしてだんだん時間のスピードが ゆっくりになっていって…とうとう、時間はふんわりと 停止するかのように、たゆたいながら語りかける。 ほかでもない、あなたに。

子ども時代の私の世界には、バートンの絵本はなかった。 ずっと大人になってから知ったこの世界を、 子どもの私ならどう感じるのだろう、と想像する。 いろいろなことを学校で学ぶ以前に、この絵本に出会っていたら。 かつて、ぼんやりとなりたいと思っていたにすぎない 考古学者への道を、まっしぐらに進んだかもしれない、と。 (マーズ)


『せいめいのれきし』 著者・絵:バージニア・リー・バートン / 訳:石井桃子 / 出版社:岩波書店

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