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夢の図書館新館

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-- 2001年01月17日(水) --

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『決断するイギリス─ニューリーダーの誕生─』

ブレア首相のことを書いた本を見つけ、 面白そうだと思い衝動買い。 イギリスが好きなのに、ブレアに関しては すごく若くして政権をにぎった人というくらいしか 知らなくて、どんな背景を持っていて どんな風に行動する人なのか興味をもっていた。 時間をおいて何度かたずねたイギリスの 再生ムードに触発されたともいえる。

TVで、洪水に見舞われた被災地へ即座にかけつけ、 励ますブレア首相を見たことがある。 マスコミを利用する術に長けているブレア。 まさにテレビに映ったトニー・ブレアは 信頼のおける若き指導者そのものに見えた。 ちょっと時代錯誤だが、領民を励ます領主みたいに 頼りがいがありそうだった。 笑顔もすてきだったし。 こんな首相のいる国の住人は幸せだと無責任にも思った。 そして、政治家にとって、生まれもった チャーミングな笑顔ってだいじなんだな、と。 だからか何か、彼は中産階級の富裕層出身だとずっと思っていて、 当然、政党や政策に関してはもうまったくの無知だった。

43歳で党首(首相)になったブレアの掲げる 労働党のスローガンは、「ニュー・ブリテン」。 イギリスはここ数年で、息を吹き返しつつあるという。 産業が元気になり、食の革命まで起こってしまった。 その大きな原因が、ブレアという人物なのだと。 子供の頃から政界入りした後の行動まで 臨場感のあるエピソードを盛り込み説かれている。 なんともうらやましく感じるが、この極東の島国でも そういう奇跡が起こらないとは限らない。 たぶん、イギリスよりも少し遅れているだけなのだ。

著者はオリジナリティのある映画産業の成功例として あげている『イングリッシュ・ペイシェント』と 『フル・モンティ』に、『ウォレスとグルミット』も ぜひ付け加えてほしい。(もともとTV向けだったとはいえ) そして、この本の刊行が1999年よりもう少し遅ければ ブレアに4人目の子供が生まれ、 「首相が育児休暇をとった」 ニュースも加えられていただろう。(マーズ)


『決断するイギリス─ニューリーダーの誕生─』 著者:黒岩 徹 / 出版社:文春新書

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