(1) この時期、午後4時を過ぎると辺りは暗くなる。 その時間帯は、いつも仕事まがいのことをやっているのだが、照明をつけないと文字が見づらい。 立地の関係でそうなるのかというと、そうではない。 ぼくの仕事場(?)は西に面しており、そこから数キロ離れた丘陵までは障害物がないのだ。 晴れていてもそうなのだから、雨の降る日はなおさらである。 外も暗いので、部屋の中はほとんど夜の状態になっている。
(2) 会社にいる頃、職場では常時照明がついていたので、そういうことはわからなかった。 朝出社してからは夜まで外に出ないこともあったが、そういう時は、時計を見ないと時間がわからなかったものだ。 その頃に、例えばこの時期の午後4時に外に連れ出され、「今何時?」と聞かれたとしたら、「5時過ぎ」と答えただろう。 その薄暗さが、ぼくの中では5時過ぎのイメージなのだ。
(3) ずっと室内にいると、時間が曖昧になるということもある。 昼間映画館に入り、映画が終わって外に出たら、あたりが真っ暗になっていたのでビックリした、という経験がある。 常に時間を気にしていれば、別に外が暗くなっていても驚きはしないだろうが、映画を見ている間は時間なんて気にしない。 映画が終わってからしばらくの間も、映画の余韻で、意識は時間にいかない。 その時に意識に残っている外のイメージというのは、映画館に入った時の明るいイメージのままである。 そういう時に外に出るものだから、ビックリするのだろう。 きっと、意識の中で時間が欠落しているのだと思う。
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