| 2006年11月09日(木) |
職安で意外な奴と会った |
ハローワークで意外な奴に会ってしまった。 今日は失業保険の認定日でハローワークに行ったわけだが、いすに座って順番を待っていると、向こうの方から「しんたさーん」と大きな声でおらびながらノシノシと歩いてくる奴がいるではないか。 先日結婚したタマコである。
「おまえはこんなところで何しよるんか?」 「私も会社辞めたんよ」 「えっ?辞めたんか?」 「うん」 「何であんないい会社辞めたんか?」 「よくなかった。好かん人が多かったしー」 「どこに行っても好かん人は多いわい」 「でも、しんたさんのところで働きよった時はおらんかったもん」 「おまえねぇ、バイトと社員じゃ違うやろ」 「そうなん?」 「社員の場合、その店だけじゃなくて、本社とか他の店とかと関係があるやろ。おれは、そこに好かん人がいっぱいおったわい」 「ふーん」
「しかし、こんなところで会うとは思わんかったの」 「前にも会ったよ」 「おれは知らんぞ」 「しんたさん、気がつかんでさっさと歩いていったやない」 「声かけんけよ。まさか、おまえがこんなところをうろつきよるとは思わんやろ」
「しかし、おまえ、あの結婚式は何か」 「良かったやろ?」 「おまえのキスシーン見に行ったわけじゃないんぞ」 「感動したやろ?」 「するわけないやないか」 「もしかして、笑いよったと?」 「当たり前やないか。おかしくてたまらんかったわい」 「信じられーん」 「それと、名前呼ばれたらちゃんと『はい』と言わんか」 「言ったやん」 「『はい』じゃなかったやろ。『あい』やったやないか」 「言うてないもん」 「神父が『誓いますか?』と言ったら、声を裏返して『あい、誓いまーす』とか言うし」 「‥‥」
結局今日は、タマコを家まで送ってやった。 しかし、タマコ、たかだか職安に行くだけなのに、えらく荷物が多かった。 別に買い物をしたわけでもなさそうだし、いったい何を持って行っていたのだろう?
それにしても、ぼくとタマコは認定日がまったく一緒の日なのだ。 ということは、次の認定日にも会うということである。 「食事に連れて行け」だの「酒おごれ」だのうるさいから、次回以降は早めに行って、さっさと帰ることにしよう。
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