今日は東京時代の友人A君の誕生日である。 A君は女好きで、よく自分が泣かした女の数を自慢していたものだ。 そのへんは硬派だったぼくと対照的だったのだが、同い年ということも手伝ってか、行動をいつも共にしていた。 歌舞伎町のパチンコに毎日いっしょに通ったり、雀卓を囲んだり、ドライブに行ったりと、A君との思い出はけっこう多い。
その中でも一番印象に残っている思い出が、N美のことだった。 東京時代に、ぼくはN美という女性から一度喫茶店に行っただけで「付き合っている」と勘違いされ、その後大事件(?)に発展する。 その事件を解決してくれたのがA君だった。 そのあらましは、2003年3月16日の日記に書いているが、A君がいなかったら、大変なことになっていただろう。 もしかしたら、今なおそのことで悩んでいたかもしれない。
さて、ぼくはそのA君からお金を借りたままになっている。 実は東京を離れる1ヶ月ほど前に、ぼくは歌舞伎町のパチンコ屋でスリに遭い、キャッシュカード、丸井のカード、それと現金2万円の入った財布を盗られてしまったのだ。 すぐにキャッシュカードと丸井のカードは使用不可の手続きを取ったので、その方面の被害に遭うことはなかったが、盗られた現金2万円は戻ってこなかった。
実はその2万円は、生活費だったのだ。 他に持ち合わせもなく、それから先どうやって過ごすかと悩んでいた。 そういう時だった。 A君が「しんた、このお金は返さなくていいから」と2万円を貸してくれたのだ。 ぼくが「もらうわけいかんから、借りとく」と言うと、A君は「いや返さなくていいよ。その代わり、しんたがレコードを出したらただでくれ」と言う。 その時ぼくは「わかった」と応えたが、いまだにレコードを出してない。
今後どうなるかわからないが、とりあえず今のところはレコードを出す予定もない。 このまま借りっぱなしでいることは心苦しいので、どうにかしてA君の消息をつきとめ、2万円+αを返したいと思っている。
それはともかく、A君、49歳の誕生日おめでとうございます。
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