| 2006年09月11日(月) |
運を味方につけたい(1) |
『運も実力のうち』という言葉があるが、成功者の自叙伝などを読んでみると、実力もさることながら、運による作用が実に多いことがわかる。 ぼくは若い頃に「どうすれば成功するのだろうか?」と思い、よく成功した人の自叙伝なんかを読んでいた。 その成功法則なるものにあやかろうと思ったわけだ。 そういう人たちというのは、なるほど苦労をしている。 その生い立ちの苦労、金の苦労、また人間関係の苦労、などなどである。
ところが、そういう苦労はしているものの、いつも節目節目になると、いつもどこからか助けが現れるのだ。 「いったいこれは何なんだろう?」とぼくは思った。 そしていろいろと考えていくうちに、それが『運』だということがわかった。 つまり、その助けこそが、その人の持つ運なのだ。 あとはその運に導かれるようにして、その人は成功している。
それがわかってから、ぼくはさっそくその『運』を手に入れる方法を考えた。 しかし、『運』を手に入れるといったって、雲をつかむような話である。 とにかく、何をやっていいのかがわからないのだ。 そこで、まず自分の持っている『運』というのを確認しておこうと思い、数々の占いを研究するようになったのだった。
まず手始めにやったのが、手相であった。 これなら、本に載っている手相と自分の手相を見比べながら、判断が出来ると思ったわけだ。 さっそく手相の本を買い込んできて、自分の手と見比べた。 ところが、その本の資料不足なのか、ぼくの手相が変なのかは知らないが、同じような手相が載ってないのだ。 似たような線を見つけては、それを当てはめてみるのだが、それだと主観に走ってしまう。 それでは自分の『運』を冷静に見つめることは出来ない。 ということで、手相はやめることにした。
次にやったのが、星占いである。 しかし、これはすぐにやめた。 なぜなら、12人に1人は同じ運勢だからである。 例えばぼくは蠍座なのだが、朝の占いとかで仮に「今日の蠍座の人は気分が湿りがち」などと出たら、その日の蠍座の人は、みな憂鬱な気持ちでいるのだろうか? そんなことはないだろう。 その当時ぼくの周りには、ぼくと同じ蠍座の人がけっこう多くいたのだが、同じ気分でいたためしがない。
これは血液型占いにしても同じことが言える。 それだと4人に1人は同じ結果になるだろう。 いや、血液型によってはそれ以上の割合になるだろう。 例えば日本人はA型が多いが、先の「気分が湿りがち」でいけば、日本人の多くが、その日は憂鬱な気分でいるはずだ。 「今日は憂鬱やね」 「おれもそう」 「私もそう」 …なわけない。 というわけなので、こういう大雑把な占いは却下したのだった。
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