「えーっ、もう30日なのか!?」という感じである。 今のようなのんびりとした変化のない毎日を送っていると、日のたつのが本当に早く感じる。 とはいうものの、社会に出てからずっと憧れていた、夏を満喫する生活を送ることは出来ている。
とにかく、東京からこちらに戻って来てから26年間、夏といえばいつもエアコン商戦に追われていたから、まったく夏を満喫することができなかったのだ。
20代の頃は、夏になるといつも「海に行きたい」と思っていた。 しかし、エアコン商戦の真っ只中で休むわけにはいかない。 もし「海に行きたいので休みます」などと言おうものなら、「他の人が休まずに頑張っているのに、何を馬鹿なことを言いよるんか。この商戦が終わるまで我慢せ」と返されるのがオチである。
だが、エアコン商戦が終わった頃には、もう海のシーズンも終わっている。 そこで「せめては山へ…」と思ってはみるのだが、休みなしで働いたために、疲れがたまっしまっている。 そのために体が言うことをきかない。 結局、何もしないままに夏は終わってしまうのだった。
ぼくが沖縄を好きなのは、実はそういう経験が元にあるのだ。 つまり、沖縄ならエアコン商戦が終わってからでも、充分に夏を満喫出来るという理由からである。
しかし、そう考えていたのは、ぼくだけではなかった。 他の人もそう考えていたのだ。 なぜなら、社員旅行の行き先アンケートをとると、いつも沖縄がダントツで一位だった。 そのために、3年続けて社員旅行が沖縄になってしまったのだ。 しかも、その次の年はサイパンだった(ぼくは行ってない)のだから、皆いよいよ夏に飢えていたのだろう。
ま、そういうこともあって、今、充分に夏を満喫させてもらっている。 7月に入ってから、海にはもう五度も行ってきた。 もちろん泳ぎはしない。 基本的に泳ぐのは好きではないからだ。 それに、今のぼくは、海パン一丁で到底耐えられる体型をしていない。 というわけで、端から見るだけである。 だが、目一杯太陽の光を浴び、砂の熱さをかみしめるだけでも、充分に海水浴気分だ。
おそらく来年からは、これまで以上に忙しくなるだろうから、夏満喫イヤーは今年だけかもしれない。 充分に楽しんでおきたい。
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