2005年11月16日(水) |
オナカ君とヒロミちゃん |
ぼくが昼食をとっている時だった。 突然携帯が鳴ったので、誰からだろうと着信を見てみると、何と会社からだった。 『わざわざ携帯に電話しなくても、店内放送で呼び出せばよさそうなものだ』と思いながら出てみると、「もしもーし」と聞き慣れた男の声が聞こえた。 この声は、友人のオナカ君ではないか。 「どうしたんか?」 「いや、ちょっと寄ったもんで」 「そうか。じゃあ、もうちょっとして戻る」 そう言って、残った食事を食べてから売場に戻った。
明日同級生と飲み会をやるのだが、オナカ君はその打ち合わせに来たのだ。 「結局、4人しか集まらんかった」 「えっ、たった4人か?」 「しかたないのう。急に決まった話やけ」 「そうやのう」 実は、先週オナカ君から電話があった時に、ぼくが「久しぶりにみんなで飲みたい」と言ったことで、急きょ決まった飲み会だったのだ。 そのため、みな調整がつかなかったのだろう。
その後、二人で他愛のない話をしていたが、オナカ君は何を思ったか、突然携帯電話を取り出した。 「おい、ついに買ったぞ」 「えっ?」 「FOMA」 「おお、そうか。ようやく買ったんか。で、いくらやった?」 「タダ」 「えーっ、何でタダなんか?」 「おまえはタダじゃなかったんか?」 「2万円以上したぞ」 「そうか。ま、おれの場合新規やけの」 「それにしても、タダはないやろ」 そう言いながら、ぼくはオナカ君のFOMAを取り上げた。 そして、そのFOMAでオナカ君の写真を撮ったり、ぼくの携帯に入っているレイザーラモンHGの素顔の写真を送ったりして遊んでいたのだが、ふとあることを思い出し、ぼくの携帯に保存してある、ある女性の写真をオナカ君に見せた。
「おっ、きれいやん」 「そうやろ」 「うん。彼女か?」 「そんなわけないやろ」 「誰か?」 「おまえ、おれの日記読みよったのう」 「うん」 「じゃあ、爪楊枝のヒロミちゃん知っとるやろ」 「おう…。えっ、これがあのヒロミちゃんか?」 「そう」 オナカ君は、しばらく黙り込んでいた。 ぼくが「どうしたんか?」と聞くと、「いや、日記から受けるイメージとこの写真は、かなりかけ離れとるけ」と言う。 「ああ、そうやろ。ヒロミは顔と言動のギャップが面白いんよ」
ということで、オナカ君は、しばらくヒロミの写真を見ていた。 その写真、ここでお見せできないのが残念である。
|