プロ野球が開幕した。 いよいよ、新生ソフトバンクホークスの始動である。 今日ぼくは仕事だったため、会社のテレビでの観戦になった。 結果はご存じの通り、ホークスが3-1で日本ハムファイターズを下した。 そういえば、他の勝ちチームも3点で勝ちを収めていた。 今日のプロ野球は3点の風が吹いていたのだろう。
さて、今日の試合を見ながら、ぼくは昔の女子バレーボールを見ているような錯覚に陥った。 なぜかというと、得点のテロップのところが、『日-ソ』となっていたためである。 最初は民放のほうを見ていたのだが、それが気になったため、衛星放送に変えてみた。 ところが、そこも『日-ソ』なのだ。 しかたなく、再び民放に戻したのだった。
『日-ソ』といえば、かつて女子バレーが強かった時代に何度もお目にかかったテロップである。 当時、女子バレーといえば、世界に日本とソ連しかないかのごとき状態だった。 オリンピックの東京大会からモントリオール大会まで、金銀は『日-ソ』2国間で争っていたのだ。 おそらくはモスクワ大会までこの闘いは続いていただろうが、その大会は日本が参加しなかったため、二強時代はモントリオールで終わってしまう。 その後、日本人がコーチしたアメリカ、ブラジルや、「日本は先生である」とおだてまくった中国などが台頭してくるのだ。
そういえば、ホークスの他の試合でも錯覚に陥ったことがあった。 それは、この春に行われた中日とのオープン戦でのことである。 テロップは『中-ソ』となっていたのだ。 ぼくはこのテロップを見て、冷戦時代を思い出してしまった。 その時代は、この『中-ソ』が世界の癌だったのだ。 核実験、粛正、虐殺といった空恐ろしい言葉は、この二国の専売特許だった。
他の組み合わせを考えてみると、同じパリーグで『日-ロ』がある。 また、今年からセパ交流戦をやるわけだから、当然『日-中』の組み合わせもある。 実に国際色豊かな、組み合わせである。 が、どれも友好関係が築けなさそうな組み合わせばかりだ。
しかし、こういうふうなテロップだと、試合は二の次となってしまい、どうしてもそちらのほうに目が行ってしまう。 考えてみると、球団の正式名称は福岡ソフトバンクホークスであり、北海道日本ハムファイターズなのだから、『福-北』とかではだめなのだろうか。 こちらのほうが正しいと思うのだが…。 それがだめなら、せめてH-FとかH-Dとかでやってもらえないだろうか。 ゆっくり野球が楽しめんじゃないか。
|