| 2003年11月07日(金) |
小久保事件、地元紙より |
実は、今日は別の話題で行こうかと思ったのだが、地元紙の西日本新聞や西スポに興味深い話が載っていたので、これはぜひ書いておこうと思い、今日も小久保事件の続きを書くことにした。。
西日本新聞によると、小久保選手はわずか1ヶ月前に福岡市内に一軒家を購入していたという。 それだけ福岡に愛着があったという証拠である。 そういう選手が好きこのんで、巨人に行くことを希望するだろうか。 まあ、不動産収入を得ようと思っていたのなら別であるが、年収が2億もあるプロ野球選手が、そういう田舎のじいさんばあさんがやっている小遣い稼ぎのようなことをするとは考えられない。 やはり彼は、常々言っていたとおり生涯ホークスを貫きたかったのだろう。 ということは、やはり球団社長の高塚氏と小久保選手との確執にあったと考えるのが自然ということになる。
西スポによると、ダイエーの球団社長高塚氏は、部下に自分のことを「将軍さま」と呼ばせているほどの、かなりワンマンな人物ということだ。 5日の日記に、彼は試合中選手にサインをねだったり、自分の女を試合後のベンチに連れてきたりしたと書いたが、そのほかにもいろいろと常識外のことをやっているらしい。 勝った試合の後に選手や関係者がハイタッチをやっているが、そのハイタッチにチームとはまったく関係のない彼の知人を参加させたこともあるという。 また、今日ラジオで言っていたが、ホークスの試合前のグラウンドには、かなり多くの人が集まっているらしい。 マスコミやその筋の人はもちろんだが、それ以外の人がかなり多くいるというのだ。 実は、それも高塚氏の知人だという。 そういう人たちが練習の妨げになるということは、言うまでもないだろう。
ところが、こういう常識外のことを平気でする「将軍さま」に、抗議するような部下は一人もいない。 そこで、腹に据えかねた当時の選手会長小久保が抗議した。 そういう小久保の態度を、高塚氏は快く思っていなかった。 その仕打ちが、昨年の減俸であり、オープン戦の小久保のケガを公傷扱いにしなかった態度である。
では、オーナーはどうなのかというと、これがまた情けない。 自分の地位をダイエー本社から守ってくれた経緯もあって、完全に高塚氏に首根っこを押さえられた状態にあるというのだ。 高塚氏から「私と小久保のどちらを選ぶんだ」と究極の選択を迫られたオーナーは、結局自分の保身を選んだ。 その結果が小久保無償トレードである。
小久保事件の2日後、社員総会を開いたらしいのだが、その席上でオーナーは「小久保が巨人に行ったのは本人の希望。私がかなえてやった。それなのに感謝の言葉もない」とのたまったという。 オーナーの言動はテープに録られ、高塚氏にチェックされているというから、本心で言ったのではないのかもしれないが、こういうオーナーの言葉は、逐次選手の耳にも入っていく。 ただでさえ、小久保事件で動揺しているのに、こんなことを言ったとなると、ますます球団と選手の溝が深まっていくばかりだ。 昨日、オーナーはホークスの宮崎キャンプを視察に行ったらしい。 選手・スタッフは誰一人挨拶をしなかったという。 また、本日オーナーは、選手に小久保事件の説明をした。 だが、みな顔をこわばらせたままだったという。
このままでは西鉄ライオンズの二の舞である。 昔、福岡に史上最強軍団と謳われた「西鉄ライオンズ」という球団があった。 しかし、黒い霧事件をきっかけに球団は移転してしまった。 今、福岡に史上最強軍団と謳われようとしている「福岡ダイエーホークス」という球団がある。 しかし、「将軍さま」と呼ばれるワンマン社長と、無力なオーナーによって葬られようとしている。
明日と明後日、博多駅でオーナーと球団社長の解任を求める署名活動が行われるらしい。
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