| 2003年11月04日(火) |
小久保、無償トレード |
11月3日午前10時過ぎ、テレビでニュース速報が流れた。 そこにあったのは、「ダイエーホークス小久保裕紀選手、巨人にトレード」という文字だった。
それから30分の間に、ホークスファンの同志から5件のメールと1件の電話が入った。 ぼくとしては、ニュース速報のテロップしか見ていなかったので、何ともコメントのしようがなかった。
まだ、昼のニュースまでには30分以上の時間がある。 何とかして情報がつかめないかと思ったぼくは、iモードの新聞サイトを開いてみた。 だが、新聞サイトは「小久保トレード」の速報は見ることができるのだが、詳細を見るためには有料登録をしなければならない。 しかたなく、そこを諦めて、地元の放送局のサイトを調べてみた。 しかし、そこに書いてあったのは速報だけで、詳細はなかった。
お昼のニュースまで、ぼくはトレードについて考えていた。 「トレードということだから、当然巨人から小久保クラスの人材が来るんだろう。いったい、それは誰? ああ、金銭トレードというのもあった。球団は経営難だから、そういうこともあり得るなあ」
そうこうしているうちに、昼のニュースが始まった。 ぼくはTBS系のベストタイムを見たのだが、そのニュースは福留さんの「こんなことがあるんでしょうか」というコメントで始まった。
ニュースでは、ダイエー中内オーナーと小久保選手の記者会見の模様を流していた。 何故かオーナーは涙を流している。 横でしっかりと前を向いている小久保選手とは対照的である。 そのオーナの口から、思いも寄らぬ言葉を聞いた。 「無償で…」
無償ということは「ただ」である。 ただで主力選手を放出出来るほど、ダイエー球団には余裕はないはずだ。 それなのに、何故? まさか、自由契約と同じような措置をとらなければならないほど、小久保選手の怪我の具合が悪いのだろうか? 多くの人が言っているように、多額の裏金が動いたのだろうか? そういうことが、記者会見では一切語られていない。 ただオーナーから語られたのは、トレードでもらえる金銭を、小久保選手にあげてほしいということだけだった。
その後、一日かけて、真相を調べたのだが、まったくわからなかった。 わかったのは、以前から小久保が球団に対し不審かを抱いていたということと、トレードの背景に読売オーナーとダイエーオーナーの間でやりとりがあったということぐらいだ。 王監督は今月2日に小久保から聞いたと言っていた。 ところが、巨人の堀内新監督は前々から知っていたような発言をしている。 まったくもって、わからない。
一部ではダイエー不買運動の声も上がっているらしい。 もう球場に足を運ばないという人もいるらしい。 が、そういうファンよりも何よりも心配なのは、残った選手たちである。 昨年秋山が引退し、今年は小久保のトレード、井口や村松も出ようとしている。 来年は松中や城島の名前も挙がっている。 これで若い選手が動揺しないはずはない。 こういうことが引き金となって、最終的に球団崩壊という事態にまで繋がるかもしれない。 そのような事態にならないためにも、球団側はちゃんと真相を報告すべきである。
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