昨年だったか、A子という他の店の女性がやってきて、「本社のBさんが、『しんちゃんは、仕事中にパソコン雑誌ばかり読んで仕事をせん』と言ってたよ」と言った。
その後、Bさんが店にやってきた。 そしてぼくに「A子が以前、『しんたさんは仕事中にパソコン雑誌ばかり読んで、仕事をせん』と言ってたよ」と言った。
4月の話。 またBさんが同じことを言ってきた。 「A子が『しんたさんは仕事中にパソコン雑誌ばかり読んで、仕事をせん』と言ってたよ」
5月の話。 A子がやってきた。 そして同じことを言う。 「本社のBさんが、『しんちゃんは、仕事中にパソコン雑誌ばかり読んで仕事をせん』と言ってたよ」
いったいこの二人、何をやっているのだろう。 この話を最初にA子から聞いた時は、『おそらくBさんはぼくのことが嫌いなんだろう。だからそんな中傷まがいのことを言うんだろう』と思っていた。 ところがBさんから話を聞くと、A子がぼくのことを煙たがって、そういう中傷まがいのことを言っているように聞こえる。 お互いに二度ずつ。 それも交互に。 とくに、今年に入ってからは、忙しくてパソコン雑誌を読むような暇はない。 となると、4月,5月の話はいったい何を根拠にした話なのだろうか。
『仕事中にパソコン雑誌…』についての、ぼくなりの弁解をさせてもらう。 家電の担当者がパソコン雑誌を読んでいることを、さぼっていると言うのかどうかはわからないが、少なくとも店ではそういう関連の商品を扱っているのである。 また、お客さんから、パソコン関係、プロバイダ関係の問い合わせも多い。 ということは、例えそれがぼくの趣味とダブることがあったとしても、そういう勉強は必要なのではないのだろうか。 現に、仕事には十分に役立っているのだ。
前の会社にいた時、アイドルタイムの過ごし方として、「クリーンリネス(清掃)」と「スタデー(商品勉強)」を徹底して教育された。 掃除をしていない時は、よく関連雑誌やカタログを読んでいたものである。 それについて、人から非難されることは一切なかった。 逆に、そういうことをしないことを咎められたものである。 いくら会社を替わろうとも、そういうことは小売業の基本である。 それを非難するということは、小売業という職種を非難しているのと同じことだ。
さて、話は戻るが、A子とBさん、この二人のうちの一方は正直者で、他方は嘘つきだと言える。 いかに正直者とはいえ、こういうことを本人に言ってくる正直者は困りものである。 きっと思いやりがない人なのだろう。 それはともかく、最大の悪党は嘘つきのほうである。 これはもう、愉快犯と言ってもいいだろう。 だいたい何のためにこういうことをやっているだろうか。 ただ一つわかっているのは、犯人が、ぼくと正直者を仲違いさせようとしているということである。 おそらく犯人は、そうすることによって、何らかの利益を得ようとしているのだろうが、いったいそれは何? それをぼくは追求していこうと思っている。 そうすることによって、どちらが犯人かがはっきりしてくるだろう。 さて、嘘つきはどっちなのだろうか?
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