頑張る40代!plus

2003年05月23日(金) 銘酒『西の関』前編

久しぶりに晩酌をした。
夕方、コンビニにタバコを買いに行ったのだが、そこでお気に入りの日本酒『西の関』の純米酒を見つけた。
さっそく、レジで支払った。

ぼくと『西の関』の付き合いは、それほど長くはない。
30歳の頃に人に勧められて飲んだのが最初だから、まだ15年くらいしか経ってない。
それまでは、あまりブランドにはこだわらずに、『月桂冠』『大関』『白雪』といった一般的なものを飲んでいた。
酒といえば「とにかく酔えればいい」という考えを持っていたので、味などにはいっさいこだわってなかった。

ところが、知り合いから紹介された『西の関』を飲んでから、その考えは一蹴された。
折しもその頃にブームになっていた『夏子の酒』の影響もあって、ぼくの日本酒へのこだわりが始まる。
日本酒の専門店に飲みに行ったり、蔵元に行ったりして、本物の味を探し回った。

そういう中で、いくつかのおいしい酒に巡り会った。
これらは一般に売っているものと違うプレミア付きのもので、例えば『越乃寒梅』は一杯3千円もした。
また、その中で印象に残った酒は、静岡の『磯自慢』である。
実にフルーティで、日本酒というより、ジュースに近いものがあった。
「これ、まるでジュースやん」とぼくが言うと、店主は「そうでしょ。寒梅とはまた違ったものがありますよね。ああ、そういえば、その『磯自慢』の中でも幻の名酒と呼ばれている酒がありますよ」と言った。
「幻の名酒? すごいねぇ。ぜひ飲んでみたい」
「実は、最近手に入ったんですよ」
「へえ、ぜひ飲んでみたい」
「でね、その名前なんですけど」
「うん」
「嘘みたいな話なんですが」
「うん」
「『江戸紫』っていうんですよ」
「えっ!?」
「洒落で付けたとしか思えませんよね」
ということで、ぼくは一杯千円する、その磯自慢の江戸紫を飲んでみた。
最初に飲んだ『磯自慢』よりも、さらにフルーティだった。

さて、ぼくの美味しい酒探しは、その後も続いた。
が、そうそう美味しい酒には巡り会えない。
さらに金が続かない。
そういう時だった。
ぼくの美味しい酒探しのきっかけとなった酒『西の関』を改めて飲む機会があった。
冬季限定の純米酒だった。
おいしい。
それまでに飲んだどの酒よりも、ぼくの口に合っている。
しかも、蔵元に買いに行く必要もなく、直送体制をとってくれている。
さっそく、酒造元である大分国東半島の萱島酒造に電話し、1ダースほど注文した。


 < 過去  INDEX  未来 >


しろげしんた [MAIL] [HOMEPAGE]

My追加