スナックおのれ
毛。



 辛い時には。

 辛いとき、銭湯に行きます。体をギュウギュウ洗って、垢をこすりおとして、じっくりと熱い湯船に入る。銭湯のお湯って、塩素のせいか、妙に透明。それを、じっとみながら、ゆらゆら揺れる自分の体をみたり、底の細かいタイルの装飾を見たりして、汗でろ、汗でろ、と願います。なんだか、汗といっしょに自分の嫌なもの全部出るような気がするんです。
 ある時は、とりあえず、ねっころがって天井を見ました。で、思い浮かぶ単語を全部、適当に口にしました。自分の声を聞いて、なぜかびっくり。声のひとつでも失えよ、と思ったんです。なんで泣かないかなあ、と思ったり。その後、無理矢理酒飲んで、尿意をもよおして。水が飲みたくなったり、風呂が熱い、ウンコしてえ、と思ったり。辛くても体は生きることを忘れちゃくれない。あったなあ、そんなこと。

2004年11月28日(日)
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