スナックおのれ
毛。



 朝が訪れる。

小泉の訪朝に間違いなくインスパイアされていると思うんですが、今日、ふと駅の光景に戸惑いました。なんのことはない、ラッシュアワーの大崎駅。15くらいの改札から人が次々と溢れてきて、構内になかなか進めない。いつものことです。みんな会社へと向かうばかりで、誰と目を合わせるわけでもなく、ただ黙々と、ずいずいと、進んでいきます。
突然、今、テポドンが発射されるかもしれない、という恐怖に私は襲われました。この日常的な風景がなくなることを思い、あの国がまだどんな国かわかってないことをはっきりと認識しました。宣戦布告すらせず、突然、戦争を起こすかもしれない国。本当はそうではないかもしれないけれど、まだまだわからないじゃないか。小泉の訪朝が実り、行方不明者の安否もわかりました。太った総指揮者からは謝罪の言葉ももらいました。でも、胸のつっかかりは、訪朝前よりも大きくなっています。「何か変わる」「何か起こるんじゃないか」。訪朝前は、そうやって意識せずとも期待していました。けれど、あっさりと拉致について認められ、しかもほとんどが死んでいると発表されて、憤りの前に呆然としてしまいました。相手のやり口が、あまりにも素朴で罪の意識にかけているというか。兎にも角にも、この結果を私は予想していなかったのです。少なくとも生きているだろう、という思いがありました。でも、小泉は違うと思うのです。最悪のケースも頭に入れて、訪朝したはずです。なのに、国交正常化なんてよく言えるなあ、と。まるで、第三者的に介入してきた国の人みたいだなあ、と。自分の国の人が拉致されて、それが直接的原因じゃないにせよ、ほとんどが死んでしまっている。これがアメリカだったら、戦争です。戦争突入です。ミサイル一発くらい、打ち上げるかもしれない。日本にはそれができないのなら、小泉がお茶の一杯でも太ったおっさんの顔にぶっかければ、良かったんだ。大人気ないかもしれないけれど、それくらいやってくれた方が、自分の国の使者と言う感じがする。もし、それがきっかけで、戦争になっても、私は耐えられる。耐えようとする。


2002年09月18日(水)
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