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■ 新幹線の車窓から。
新幹線内のあの他人行儀な雰囲気が好きです。でも、私が小さい頃などは、電車の中といえば、ちょっとした社交場でした。たとえば、相席。当時、向かい合わせた席が多かった電車の座席で、向かいの人と話をする、お菓子やお茶をもらう、そんなことがざらだったように思います。特に、子供がいれば、話の中心になる。「どこから来たの?」、「いくつ?」なんて、よく聞かれた会話です。今もそう言う電車は果たしてあるんでしょうか。旅に行くと言えば、今は新幹線に飛行機。そんな会話をちいとも聞いた事がありません。もちろん、新幹線や飛行機では向かい合った席がないわけですから、そんな会話が成立しにくいという背景もあるかもしれません。だけれども、隣り合った席でもそんな会話をする人たちをあまり見たためしがない。席に困っている親子を見ても、譲るという心もない。冒頭には、殺伐とした雰囲気が好きと書いた私ですが、そんなことがある度に寂しくなります。私の子供の頃なんて、つい15年ほど前の話。そんなちょっとの間に、こうも変わってしまったのか。今年で東北新幹線は、20周年です。新幹線が遠くまで通るのは東京に住んでいる私としては、うれしいことですが、社交場だった電車が廃線になっているのも事実。便利なことにかまかけて、人との接し方を忘れたくはないものです。
2002年07月08日(月)
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