スナックおのれ
毛。



 黒い夏の使者。

大嫌いで、ある。黒くて、羽がついてて、手足が6本、気がちょびちょびっと生えてて、爪があって、光沢があって、人の目以上に鋭い目線を持ってて、時には飛んでみたりなんかして。もう、ひどい!の一言しか言えません。

でも、外で会う分には大丈夫だったりするんですよね。たとえば、森で樹液を吸っていたりして、あらあら森の掃除やさん、がんばってね、なんてちょっと応援しちゃったりして。でもね、森で見るのと家で見るのとでは具合が違います。

動物にはテリトリーってものがあるでしょう?同じ種族間だけじゃなくて、それは住み分けってカタチで異種族の間にもあるものでしょう?それなのに、奴は平気なカオして、入りこんでくるでしょ。「よ、まいど!」くらいに小粋にのっそりと、そして、ひっそりと。そりゃあね、もとは人間が森を切り開き、川をせき止め、色々な動物の住みかを理不尽にも奪い取ってきた、ごめんね。でもね、奴は入ってくるでしょ。いけしゃあしゃあと。本当は棲家は森にあるにもかかわらず。

要するに、嫌いなんですね。私。家にやってくる奴らが本当に嫌いなんです。そのうち、卒倒するくらいに嫌いです。でも、それは、こんな話からきているものかもしれません。
「原子爆弾を落としても、ゴキブリは生き残る。」

そうです。奴らは、人間なんかより、ずっとずっと強い生き物なのです。

2002年06月23日(日)
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