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斜めうえ行く「オクノ総研 WEBLOG」
by オクノ総研
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■クラックされないデジタル家電はダメ家電
僕が新規にデジタル家電を購入する際、重要な選択ポイントは、PCとどの程度連携可能か、である。
デジタル家電は基本的にPCとの連携をやりにくく作ってある。
PCと連携させたら最後、クラックされて何をされるかわかったもんじゃないからである。
だが、一方でPCとの連携、ハードウエアのクラックを容認、黙認している製品もある。
TiVoはユーザーが行なうクラックを容認している。
日本の製品で言えば、東芝のRDシリーズ。
僕はクラック済みのハードウエアを選択する。
東芝はRDシリーズのクラックを容認しているのかどうかわからないけれど、少なくとも今のところ問題にはされていない。
ある企業は、ユーザーが勝手に家電をPC経由でコントロール可能にしてしまう事を犯罪だ、と言う。
一方で、ある企業は、ユーザー主導で自社のハードウエアのクラック、この場合はハックされることを良しとする。
僕は、デジタル家電に対し、オープンな姿勢を取るメーカーの製品を支持する。
ユーザーが自社ハードのユーティリティーを自主的に開発し、自社製品の付加価値が高まっていくのだ。
これからデジタル家電製品を購入する際、プラットフォームがオープンかどうかを基準にして選択するユーザーが出てくるだろう。
企業によって、考え方はそれぞれだ。
製品を完全にブラックボックス化するも良し。
オープン化するも良し。
一部だけをオープンにするも良し。
今後はたとえ家電製品であろうとも、オープンかクローズドかについての議論は盛んになっていくものと思われる。
少なくとも僕にとっては、現時点でも家電製品がオープンであるかどうかは重要な要素だ。
デジタル家電メーカーは、たとえクローズド環境を目指すとしても、ある程度、ユーザーがクラックできる余地は残しておくべきではないか、と思う。
クラックされないハードウエアは、クラックする価値のないハードウエアだからクラックされていないだけ、という時代はすぐそこだ。
クラックの余地がないガチガチに固められたハードウエアは、僕にとって魅力がない。
特定メーカーに囲い込まれたくない。
MDのコーデックであるATRAC3はクラックされていない。
僕は、以前はNetMDを使い、ATRAC3で音楽ファイルを大量に保有していたのだけれど、iPodを買った際に、全てファイルを消去した。
大量のMDも捨てた。
MDは燃えるゴミなのか、燃えないゴミなのかどっちかよくわからなかったので、適当に小分けして捨てた。
そして、時間をかけてCDからMP3への変換作業をやり直した。
その際のムカつき加減が強かったので、クラックされていない製品、サービスは購入しない事を「個人的に」心に固く誓ったのである。
特定メーカーが採用しているコーデックは、絶対に使わんぞ。
特定メーカーに依存するユーザーは、そのメーカーの戦略如何によって、見捨てられる。
ATRAC3を推進してきたメーカーは、ATRAC3からMP3への公認変換ツールを無償提供すべきではないか?
DRMフリーのMP3への変換ツールが無理でも、せめてAAC、WMAへの変換ツールは提供して欲しい。
僕はもういらないけど。
僕の自宅には、古いHDDレコーダーがある。
そのHDDレコーダーのウリは、メーカーの提供するプラットフォームを利用し、ネット経由で録画予約ができる事だった。
だが、そのサービス(有料)は早々に打ち切られてしまった。
サービス打ち切りとともに、僕のHDDレコーダーはただのスタンドアローン家電に成り下がってしまった。
メーカーの提供するサービスプラットフォームに依存していてるユーザーは、メーカーの都合如何で容赦なく切り捨てられる。
ユーザーよ自立せよ!
メーカーの用意するクローズドプラットフォームに依存してはならない。
メーカーは、ユーザーにサービスを提供し続けられないのであれば、プラットフォームをある程度オープンにすべきである。
サービスプラットフォームによる収益を目指すのであれば、長期に渡ってユーザーにサポートを提供し続ける覚悟が必要だ。
いずれクローズドなデジタル家電は、市場に受け入れられなくなるだろう。
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03月03日(木)
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