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斜めうえ行く「オクノ総研 WEBLOG」
by オクノ総研
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■官僚的なことは嫌いだけれど、官僚の人たちは嫌いじゃない
官僚の人たちは巷のイメージほど官僚的ではない。
僕はしばらく前から、某省の官僚の人たちとずっと仕事をしているのだけれど、嫌な思いをしたことはない。
確かに省庁の内部的な仕事ぶりを見ていると見事に官僚的である。
だが、僕達のような外部の人間には極力面倒がかからないように取り計らってくれている様子は良くわかる。
今週、僕はその某省庁関連の研究会で、プレゼンテーションを2回行なった。
同じ内容のプレゼンテーションを2つの研究会で行なったのである。
研究会とは、いわゆる答申をまとめるためのものである。
民間企業の皆さんと研究会で検討をした結果、このような法改正の必要が出てきました、とか、予算が必要となり予算を要求することになりました、といった答申をまとめるのである。
プレゼンテーターである僕は、場所と時間が指定されただけで何をどう話そうと基本的に自由だったのだけれど、打ち合わせのメールがいくつかCCで届いていたので、官僚の人たちの根回しというか、調整業務の異様な細かさを垣間見る事ができた。
僕は何をどう話そうが自由なのだけれど、僕以外の参加者の発言内容は事前に決められていたのである。
進行役の発言内容、サクラ役の質問内容、タイミング、セリフ等が事前に用意されている。
どのタイミングで誰がどういった質問をするか、意見を述べるか、スクリプトが用意されてる。
僕もプレゼンテーションそのものやプレゼンテーション後の質疑応答で、僕が何を発言するかは自由だったのだけれど、それ以外の他のシーンでの質問や意見について、「進行役が○○について説明したら、そこで質問をしてもらえますか?」という依頼はあった。
3時間ほどの会の間のスクリプト、進行が決められ、官僚の人はそれを調整しているのである。
会の裏側を知ってしまった僕が「いやあ、大変ですね」と言うと「お役所ですからしかたがないです。こんなことのために徹夜したりしてるんですよ・・・」という返事が返ってきた。
官僚って大変だな、と思う。
一流の大学を卒業し、難関の国Tの試験に受かって、こんな仕事をしているのかと思うとやりきれないだろうな、と思う。
僕は、官僚的なことは嫌いだけれど、官僚の人たちは嫌いじゃない。
10月09日(木)
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