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斜めうえ行く「オクノ総研 WEBLOG」
by オクノ総研
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■5,000円やるから、僕の確定申告の書類を書いてくれ
確定申告の説明会に行ってきた。
来年は確定申告をしなければならないことが確実なので、説明会に行ってきたのである。
僕の確定申告をややこしくしている元凶は株である。
個人で保有している日本の株式売却による確定申告は、あちこちに情報があるので、何とかなるのだけれど、気が狂いそうなのは、僕の勤務先関連の株である。
僕は「社員持株会」、「もらった現物株」、「ストックオプション」の3パターンで勤務先の株を保有している。
僕の勤務している会社は外資なので、もちろん外国株である。
取り扱いの証券会社も海外。
そして、この「社員持株会」、「もらった現物株」、「ストックオプション」のそれぞれがクセ者なのである。
@社員持株会
これがただの社員持ち株会ではない。
6ヶ月の期間の初日の株価と最終日の株価を比較し、安いほうの株価で購入ができる、というシロモノ。
一種のオプション取引なのだろう。
そして、その安いほうの株価の85%で購入できる。
僕は、年俸の10%を持ち株会にまわすことにしている。
たとえば、初日の株価が100円、最終日の株価が150円だったとすると、100円で購入できる権利が生じる。
100円の85%の価格で購入できるので、1株あたり85円。
年収が仮に1,000万円だったとすると、年間10%株式購入資金100万円。
6ヶ月で50万円。
50万円÷85円=約5,882
6ヶ月間で約5,882株購入できることになる。
ややこしいのはその税金である。
上記の場合、現在の株価は150円なので、1株あたり150円−85円の75円が購入利得とみなされ、75円×5,882株=441,150円が給与所得となり、源泉徴収の対象となる。
ついでにややこしくすれば、本当はドル計算である。
このうえに為替レートの計算が入る。
買っただけなのに、早くも税金が引かれる。
売れば、また利益に応じて税金が引かれる。
こちらは確定申告対象である。
Aもらった現物株
僕は、会社から現物株をもらった。
これは数回に分けてもらえる。
一気にもらえるわけではない。
これが、株を付与されるたびに、確定申告対象なのである。
時価100円の株を100株もらったら、10,000円の給与所得。
こちらも本当はドル。
Bストックオプション
僕はストックオプションも持っている。
付与されている株数だけを見れば、なかなか良さげな感じもするが、ストックオプションは権利行使可能価格と時価との差額が儲けである。
僕の権利行使可能価格は異様に高い。
下手すれば、時価より高い。
なので、実は全くおいしくない。
が、確定申告は容赦なくやってくる。
これも例をあげる。
行使可能価格が100円だとする。
時価が150円。
1,000株行使するとする。
(150円−100円)×1,000株=50,000円
この50,000円が確定申告対象。
もちろんこれもドル。
僕の場合は上記に加えて、自分が個人で保有している株の取引もからんでくる。
株の取引は細かく無数の回数を行っているのだけれど、その全ての損益を記録しておく必要がある。
株の損益に加えて、為替レートによる変動も加味しなければならない。
実際の確定申告はとんでもなくややこしい。
そして・・・。
株の取引口座は米国の証券会社である。
「わからなかったら、アメリカの証券会社に直接電話をして確認してください」とのこと。
「ちなみに日本語は通じませんけど」なのだそうだ。
「でも、フリーダイヤルだし、24時間受付なので時差は問題ないですよ」
株が社員に渡った時点で会社は関係なくなり、証券会社と個人の間の話になってしまうのであった。
そして「自力で書類をそろえて、税務署に行ってください」と。
5,000円やるから、誰か僕の確定申告の書類を書いてくれ。
とか言いつつ、ここにこうやって書いていたら少し頭が整理されたぞ。
10月08日(水)
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