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斜めうえ行く「オクノ総研 WEBLOG」
by オクノ総研
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■金策に悩むプロジェクトマネージャー
コンサルティングのスコープを小さくして、作業量を減らして対応するのが、正しい対処。
だけど、最近は、スコープの縮小をクライアントが受け入れないことが多くなった。
値引きには、クライアントに対しても、何らかの制約をつけなくてはならないのだけれど、一切の制約が認められない。
理由なき値引き要求。
人件費が全てであるコンサルタントにとって、値引き要求に対する対処方法は難しい。
メンバーを減らすか、単価の安い若いコンサルタントに入れ替えるか?
どちらにしてもプロジェクトの質は下がる。
スコープも作業量も同じでメンバー減らすか、経験の少ない若いメンバーに入れ替えるか?
コンサルタント個人にそれぞれつけられた値札とスキルはイコールである。
コンサルタントへの値引き要求は、そのままプロジェクトの質の低下に直結する。
安かろう、悪かろうになるのである。
プロジェクトのリスクも高まる。
人も少なく、経験の浅いメンバーばかり。
それでも受注するか、棄権するか?
予算内でのプロジェクト遂行が不可能である、と判断した場合は棄権する。
だが、何とかやれるかもしれない、という微妙な線にある場合、受注してしまう事が多い。
値札をつけられた商品である自分達自身への値引き要求。
コンサルタントは商品なので、値札がついている。
あまり気分の良いものではない。
何だかここ何年かは、金策の事ばかりを考えているような気がする。
ああ、プロジェクトがうまくいかないのは、みーんなお金のせいだ!
資金が潤沢だったらなあ・・・。
プロジェクトマネージャーの悩みの元凶のもとを辿っていくと、プロジェクトマネジメント能力やプロジェクト遂行能力ではなく、金策に尽きるような気がする。
お金さえあれば、メンバーを充実させられるし、品質も高められるのに。
お金がないと、人手は足りないし、経験の浅いメンバーしか雇えない。
クライアント側は、値引き要求が、結局プロジェクトの質を下げているだけ、ということをきちんと認識しているのだろうか?
05月28日(土)
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