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いぬぶし秀一の激辛活動日誌
by いぬぶし秀一
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■やった!!修士論文合格by放送大学大学院
 2年前に放送大学の大学院に入学をした。同大学の学部を、なんと25年かかって卒業したので、それで終わってしまうのはもったいなく思い、大学院に入ったのだ。

 修士論文以外の科目は、なんの問題も無く取得したが、修士論文はいささかてこずった。テーマは「地方議会における首長と議会の関係についての一考察(特別区を例に)」である。

 そのテーマの前提は「地方議会、特に特別区議会は機能していない」という仮説である。演説なら得意なのだが、社会科学ではその事実を誰もがわかるように論証しなければならないから大変だ。

 たとえば、「地方議会が機能していないということは誰もが認めるところである」などと演説しても文句は出ないが、論文だと指導教員から「誰が認めているのか書け」となる。「○○だということは、多くの識者が述べている」と書けば「どこの識者だ」との指摘がくる。いやはや、一時はとんでもない世界に足を踏み入れてしまったものだ、と後悔すらしたのだった。

 しかし、優しい教授と、厳しい指導教官たる准教授、さらには、夜間部まで一緒のゼミの同期、先輩に支えられながら、なんとか締め切り日深夜の消印で修士論文を提出をしたのだった。結局、地方議会が機能していない、という証明はできなかったので、戦後特殊な経緯をたどった東京23区の制度から「あるべき議会像」の提言で締めくくった。

 存亡の危機にある地方議会活性化のために以下3点の提言をあげた。

1.地方議会には会派をおくな。
国政を真似た議会内会派こそ、議論をしない議会を作った元凶である。会派がなくなれば、お役人は必死に議会対策をするだろうし、議員も会派に頼れないから勉強するはずだ。

2.本会議、委員会にお役人を出席させないで、議案審査をせよ。
議会は自治体の意思決定機関であり、お役人は決定したことを執行する機関である。執行機関が「意思まで決定」している現状を改善するためには、議員だけで決定すべきである。お役人は戦々恐々だろうが。

3.公開の全員協議会をすべき。
非公開の幹事長会で、実質的議案審議が行われている現状を打破するために、公開で、お役人、議員が自由に討論できる全員協議会を随時開催すべきである。

 まあ上記の提案は「非公開の幹事長会」で議会改革を議論している大田区議会には夢物語でしかないだろうが…

 さて、その論文の審査結果が大学から「親展」で自宅に届いたのだ。恐る恐る開封すると、まさかの「B」評価だ。自己採点は、うまくいって「C」、へたをすれば落第か、と思っていたので、いや、本当にうれしい。

 では、修了できた大学院では何を研究して、どんな成績だったのかを以下に公開する。

放送大学大学院文化科学研究科社会経営科学プログラム

福祉政策T(A) 福祉政策U(A+) 社会福祉研究(B) 教育経営論(A)
コミュニテイ教育論(A) 生涯学習の理論と実践(A) 地方自治政策T(A)
地方自治政策U(A) 経営システムT(C) 自治体と政策(C)

 せっかく修士を修了できたので、数年後に出来るであろう放送大学大学院博士課程にもチャレンジしてみたいものだ。
02月16日(木)
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