ID:98044
いぬぶし秀一の激辛活動日誌
by いぬぶし秀一
[1480595hit]

■これでいいのか大田区政?by第一回定例会一般質問
改革110番の犬伏秀一でございます。
 昨日、自民党の高瀬三徳議員から池藤元収入役への追悼の言葉がございましたが、私からも、謹んで哀悼の意をお示したたいと思います。享年60歳、ついこの間まで議会事務局長としてこの後ろのお席にお座りになっていた元気なお姿を思うと、あまりに早い旅立ちに、ご本人はもとより、ご遺族はさぞかし無念であったろうとお悔やみ申し上げます。
 人の命の儚さ、無常さを思わずにはおられません。いかに現世において栄華を極めようが、その命や立場は永遠ではありません。権力の座にあったり、その座が近づいてくると、時として人は大きな勘違いをしてしまいがちであります。最近の国政でのドタバタを見ていると、どっちもどっち、という気がしてならないのは私だけではないはずです。国家の理念、あるべき姿、安全保障政策などを置き去りにして、小手先のバラマキや、審議拒否、さらには人事案件不同意など、子供の遊び以下の行動には、益々政治不信が募ってしまうことでありましょう。

 さて、政治不信とともに根強いものが公務員に対する不信感であります。国政では高級官僚の「ワタリ」が話題になっておりますが、一般職の公務員それも最も多い、地方公務員の定年退職後の「再雇用・再任用」が話題にされることは、あまりありません。お一人お一人の金額が、ワタリに比べ少額であること、また多くの国民が地方自治にはあまり関心を寄せない、ことなどが原因であろうと思われます。しかし、400万人はいるであろう地方公務員のうち毎年5%程度が定年を迎えており、かなり荒い計算でも年額5000億円もの税金が60歳を超えた再雇用・再任用の地方公務員に支払われていることになります。勿論、地方公務員の方にも老後があり、年金受給年齢までの5年間も生活をしなければならないことは理解できます。しかし、そのために無用の仕事、または現職の職員だけで足りる仕事をあえて再雇用、再任用の職員にさせていないでしょうか。
 
 大田区の職員さんは、新人から定年間際の全職員の平均年収が843万円、部長級である参事であれば年収1200万から1300万円、統括課長でも1100万から1200万円、さらには勧奨退職を含めた平均退職金2530万円、管理職では平均退職金2953万円もの厚遇をもって定年を迎えられます。
 
 個人的には、あまり好きな報道ではありませんが、派遣切りやホ−ムレスの方々から見たら、別の国の話ではないかとおも思われる姿です。そのうえで、定年後は、在職中の職階により5年間の仕事が用意されているのですからたまりません。
 
 平成15年度末から昨年度末までの5年間に大田区を定年でお辞めになった方々の総数は584名であります。そして、この5年間に再任用された方々は371名、再雇用は101名で、合計472名の職員さんが再雇用、再任用されたのです。さらに、この数字以外に、大田区体育協会に18名、池上長寿園に9名、文化振興協会に7名など外郭団体、関連社会福祉法人に46名が現在在職されています。これだけではありません。大田工業連合会事務局長、蒲田開発株式会社事業部長、アロマスクエア株式会社部長代理、など民間法人のポストも大田区管理職の定年後の指定席であります。これらわかっている部分だけを合計しても5年間の総数は521名で定年退職者数の89%にも上る方々が、大田区又は区に関係した団体、企業に「再就職」されているのです。
 
 特においしいのは、再雇用や再任用ではありません。外郭団体などに再就職された方々であります。大田区が補助金を支払ったり、その運営費の相当額を負担している10団体に再就職した区OB46名に支払われた給与総額は年間1億8千200万円あまりであり、一人当たりでは396万円余となります。これは給与額ですので、これに雇用者負担の社会保険料などが加わった結果、400万円を楽に越える額となり、区内中小企業を定年退職した方々にとっては、正に夢の世界が退職後も公務現場には存在していることを物語っております。
 

[5]続きを読む

02月27日(金)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る