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いぬぶし秀一の激辛活動日誌
by いぬぶし秀一
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■これでいいのか大田区政?by第一回定例会一般質問
もっと大きな驚きは、このプラン策定にあたり[素案]を各学校に配布し意見を聞いたのか、との所管委員会での私の質問には「配布していない」との答弁が平然となされたことであります。現場に知らせない、現場の意見を聞かない、ただ数字あわせの「作ることが仕事」の夢プランであると申し上げておきます。笑い話は、10年後の不登校出現率を小数点以下第2位まで記載し、現状より0.5%下げるとの根拠は、なんと「東京都の平均値」だそうであります。
大田区の教育は、10年かかって夢をもってあたったところ、やっと東京都の平均値に手が届く、それが指標であり目標だというのですから、橋下知事の言葉をお借りすれば「クサレ教育委員会」と言われかねないのであります。この結果、各学校では不登校の生徒が、全校で2〜3人減ることになります。本来「未来プラン」などと銘打っているのであれば、10年後には不登校をゼロにします!大田区の学力を23区一にします!ぐらいの力強い決意こそ望まれる姿であります。なんとか達成できそうな低い売り上げ目標を書いてくるような営業マンは民間ではバカにされます。なんとも夢のあるすばらしい10年の計画を作られた教育委員会には敬意を表したいと思います。
さて、大田区は再三の私の開示請求にも「全国学力検査の学校別結果」を公表してくださらない。だいたい、区議会議員が区政に対する資料を請求するのに、公文書開示請求制度を使わなければ資料が出ないということ自体なんなのでありましょうか。区当局は執行機関、われわれは議決機関で、区の意思決定機関であるはずです。会社の内部資料を取締役が見せろ、と言ったら「拒否」するような官僚的いや「愚民行政的」体質はもはや過去の遺物であります。その意味からも大田区および大田区教育委員会の体質はあまりにも閉鎖的である、と指摘しておきます。
そこで、アイも変わらず学校別結果公開をされない理由を具体的かつ理論的にお答えください。多分、ご答弁には「学校間にいたずらに競争をあおることになる」という理由をいつもながらお示しになろうかと思いますが、ではなぜ学校は競争してはいけないのでしょうか。学校の中で平等を叫んだところで、生徒たちは2月になれば、それぞれの成績と試験という「競争の結果」、それぞれの進路に向かって歩みださねばならないのです。
学校で「あなたらしければいいのよ」などと目標も示されず、規則を守ったり、時間を守ることすらも教えられなかった子供たち、フリ−タ−などという選択ではなく、最初から正規雇用を選ぶべきと説得する高校の進路指導の教員に「束縛されないで自分の道を探したい」と言っていたい人々が、今、街で自暴自棄になって苦しんでいます。
学力検査の結果を公表し、授業改善や学力向上に地域ぐるみで取り組む姿勢こそ求められる姿であります。すべての競争を悪と断じる教員やお役人の理論にはあまりにも無理があると思われます。子どもたちは学校を卒業した瞬間に否応もなしに競争の社会に放り出されます。学校時代だけ平等、平等と叫んでいたのでは、社会に出た途端に戸惑ってしまうでしょう。このような公教育の姿は、子供たちに対する犯罪行為ともいえるものであります。そこでうかがいます。なぜ学校間で競争をしてはいけないのでしょうか。
ここに、区内大手進学塾が中学校に入学する保護者説明用に作成した資料がございます。それによれば、区立中学校選びの第一は「学校の成績がとりやすいか」であると述べています。なんのことか調べてみますと、すごい資料が出てまいりました。東京都教育庁が作成した「中学校別評定割合」というものであります。これは都内すべての中学校における5段階評価のパ−センテ−ジを調べ一覧にしたものでございます。相対評価に時代には、5は全体の7%、4は24%と決まっていましたが、絶対評価に変わった結果、学校によりこの5段階の割合に大きな差が生じてしまっているのです。
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02月27日(金)
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