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いぬぶし秀一の激辛活動日誌
by いぬぶし秀一
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■拝啓 小沢民主党代表 (産経新聞社 正論10月号より)
 7月には自由党初の参議院選挙がありました。自由党参議院選対からチラシやらポスターが送られてきました。暑い夏の選挙でしたが一生懸命ビラを配り、ポスターを貼りました。投票日には、自由党の開票立会人として開票所に深夜まで詰めていましたが、自由党と書かれた投票用紙が机のうえに次々と積まれていく光景に心は躍るばかりでした。結局、わが自由党は東京地方区に候補者がいないにも関わらず、大田区で3万票を超える得票を得たのです。そして、小さな政党であったにも関わらず、6議席を確保し、非改選とあわせ12議席となりました。新進党の分党でいささか気落ちされていたあなたにも、大きな朗報であったことでしょう。さらに、翌年1月15日に発足した小渕内閣に参画、閣僚(野田毅自治大臣兼国家公安委員長)を輩出することになりました。
 
 この頃、私の選挙区で、あなたにとても助けられる事件が起こりました。忘れもしない平成10年12月29日のことです。あなたは大田区羽田にある料理店に突如お越しになりました。私は、たまたま近所で町内会の夜回りの打ち上げに参加していましたので「党首来る」の報に、すぐさま料理屋に駆け込みました。日本酒が好きなあなたは、すでにご機嫌で、このときとばかり私はある作戦に出たのです。「党首、この町の町会長が近所で飲んでいるのですが、お連れしてもいいですか?」との私の問いかけに、あなたは「お連れしなさい」と快諾されました。選挙区で徹底してドブ板をしろ、と教えるあなたは、さすがです。党所属の地方議員候補(当時)でも、そのドブ板選挙の手助けをしてくださいました。
 
 作戦というのは、この町会の町会会館建設についてのことです。町会役員の皆さんが廃品回収で資金を蓄え、必死に土地を購入し、運輸省(当時)の飛行場周辺対策事業の補助金1800万円と大田区の補助金で会館を建設しようとしたところ、当初羽田空港の補助金対象騒音レベル区域内にあったこの土地が、空港滑走路の沖合い移転により、対象区域外になってしまったというのです。
 
 この法律条文を読むと『騒音レベル区域内に居住する住民のための施設に補助金を支給する』とあり、施設そのものが騒音レベル区域内になければいけない、とは書いていないのです。この町会のほとんどの世帯は、対象騒音レベル区域内にあり、当然適用されるべきでしたが、お役人は一度ダメと決めるとなかなか誤りを認めてくれません。勿論、一介の区議会議員候補が運輸省に掛け合ったところで、相手にすらされないでしょう。そこで、あなたのトラ(失礼!)の衣をお借りしようと考えたのです。
 
 ほろ酔いの町会長のもとに戻り、小沢党首が来ていること、運輸省の補助金について直談判して欲しい旨を話しました。その後、料理屋の座敷で、あなたと向かい合って座った町会長が、日本酒を酌み交わしている姿を見て、私はさらに感動したものです。日本酒がお好きなあなたは、党所属の我々は勿論のこと、国会議員のお酌ですらも受けず、手酌で飲まれるのが常だったからです。それが、党所属候補の選挙区の町会長であれば、お酌を受ける、選挙や同志に対する気配りの凄さを痛感し、感謝した一瞬でもありました。
さて、作戦通り町会長は「党首、なんとか補助金を出してください」と、あなたに懇願されました。すると、あなたは「わかりました。大田区のことは犬伏君に任せているので、彼を通じてやってみてください」と応じられました。私は、この「わかりました」の言質を取りたかったのです。
 

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11月08日(木)
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