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雪さんすきすき日記
by 氷室 万寿
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■続々・「Return of the Obra Dinn」のこと
 8時半頃起床。昨日はサッポロフォーナインの500mLを1本と缶ビール350mLを1本呑んだのだが、しっかり頭痛が残った。フォーナインはあの軽い口当たりでしっかり翌日に残るのだから恐ろしいお酒である。

 昨日は「Return of the Obra Dinn」(Lucas Pope氏)を手記が完成するまでプレイして、今日は最後の実績を取れたので、感想を。
 1803年に洋上で疾走したオブラ・ディン号が、4年後にその姿を現した。プレイヤーは保険調査官となり、損害額の算定と共にとある人物から託されたオブラ・ディン号に起きた悲劇を記した手記を完成させるために、オブラ・ディン号の調査を行う。
 この作品は一人称視点の推理ADV。プレイヤーはオブラ・ディン号の内部を調査して、乗組員の消息を調べていく。とはいえ、オブラ・ディン号の中に生存者はおらず、直接的な証言は得られない。ここで、プレイヤーに手記と共に渡された不思議な懐中時計の能力を活用することになる。この懐中時計は乗組員の死体の側で使用することで、その乗組員が正に命を落としたときの光景や会話が残留思念として再現される。実際にその場面を歩き回ることもできるが、残留思念なので会話はできない。
 そして、残留思念で再現された状況や手記に記された船員名簿などの情報を元に、その死体となった乗組員の名前と死因を推理する。名前と死因を選択して手記に記録し、3人正解したところでそれらの情報が確定される。こうして乗組員60名全員の名前と安否確認を行い、手記を完成させるのがこの作品の目的となる。

 個々の残留思念から得られた情報を繋ぎ合わせて推理を進めていくのだが、この情報を得るためにはかなりの観察力が求められる。死因は残留思念により明示されるので、ほとんどの場合すぐに分かるのだが、問題は人名の特定。名前を呼ばれるなどの人名の特定に直接つながるような情報は滅多に得られることはなく、会話の内容や服装、職名、出身地などあらゆる観点から推理をする羽目になる。例えば、会話や服装にはその人物の立場が現れるので職名の特定に有効だし、使用言語からは出身地が特定できる。なので、残留思念の内容をくまなく観察しないとこれらの情報は得ることができないし、残留思念と同じ位オブラ・ディン号の情報が記された手記を見返すことになる。
 しかも、作中で堂々と推理だけでは解けず、推測や消去法に依る場合もあるだろうと明言している。これは、主に行方不明者の名前と安否確認を行う場合にそうせざるを得なくなる。死体が無いので残留思念による直接的な死因の情報が得られないので、他の残留思念に登場していたときの状況などから推測するしかない。また、航海士や各種職長、医者、料理人など特徴的な役職であれば会話の内容からその役職の推理は容易であるが、檣楼員や甲板員などいわゆるモブキャラは決定的な情報が無いと特定は困難である。このような場合には、消去法や総当たりも止む無しとなる。
 そして、この作品の難易度を上げているのが、3人正解しないと答え合わせが行われないというところ。乗組員は60人で安否内容(主に死因)は25通り。しかも、死因の中で他殺については誰にという情報も求められるので、場当たり的に答えを出すのはほぼ不可能。ちゃんとした推理に基づく解答が求められる。
 このように、謎解きの難易度は決して低くは無い。というか、高い部類に入るだろう。なので、いくつもの残留思念の情報を組み合わせて推理を行い、そこから確定的な結論が導き出されたときの解放感と快感は半端ではなく高い。3人正解したときの喜びといったらそれはもう天にも昇る気持ちであり、それを何度も味わううちにすっかり推理中毒に陥ってしまい、プレイ中は中々止め時が見つからなかった。そして、その喜びと同時にそれらの情報を散りばめた構成の妙に、毎度のごとく感心させられた。推測で求める解答も十分に納得できるし、消去法や総当たりもそれをちゃんと絞り込める情報がしっかり用意されていて、理不尽と思える解答は一切無かった。


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11月03日(土)
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