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脚本家・今井雅子の日記
by いまいまさこ
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■ 踊りの輪の中で立ちすくむ、たま3歳11か月。
今日は保育園の夏祭り。昨日からの熱は下がり、無事参加できることになった。今年は、保護者会の役員さんに混じって有志でお手伝いをさせてもらうことに。毎年、保育園へ持たせたお買い物袋にお面やらヨーヨーやらを入れて持ち帰り、年ごとに豊かになる言葉で何をしたか話してくれるので、「先生たちがお店の人になって、子どもたちが買い物をする」というお祭りの内容はおぼろげながら理解していた。でも、実際に参加してみると、想像以上に手間ひまかけて準備されたお祭りであることがあり、あらためて、よくやっていただいているなあと頭が下がった。
ホールで行われたのは、ペットボトルのボーリングをゴムボールで倒す「パタパタボーリング」。どのピンを倒しても、賞品は自分で選べる。空気で膨らませたパンダや新幹線や飛行機が網に引っかかっているのを「あれちょうだい」と指差してお買い物する。
ホールからウッドデッキへ出ると、お面やさん。子どもたちが大好きなキャラクターのお面は、ひとつひとつ先生たちが紙に色を塗った手作り。そのお面をかぶって数歩行くと、ヨーヨーすくい。わたしはここのお店の人役。夜店のように針で釣るのではなく、おもちゃのスコップで、文字通り、すくう。面白いのは、どの子もビニールプールをのぞきこんだ瞬間、目当てのヨーヨーを一瞬で決めること。直感で好きな色へまっしぐら、迷いがない。すくったヨーヨーの水滴をタオルでぬぐい、お買い物袋に入れるのが店番の役目。スコップを持つと、ヨーヨーではなく水をすくいたがる子も。「今年は飛び込む子がいませんでしたね」と一緒に店番した保育士さん。
ビニールプール脇にしゃがんでいると、甚平姿の若い保育士さんの両膝が痣で黒くなっているのが目に飛び込んだ。子どもたちの目線に合わせて膝をつくのが仕事。一年中消えることのないこの痣は、全身で子どもと向き合っている証のようなもの。いつか保育士さんのことを脚本に書くとき、この膝を思い出そうと思った。
ヨーヨーすくいを終えて玄関へ進むと、たまが前日から楽しみにしていたおせんべいの自動販売機。実際は先生が裏に控えて手動販売機なのだけど、動物の鼻のスイッチを押すとおせんべいが出てくる。それを「おやすみどころ」に変身した事務室でいただく。
3歳児の教室では部屋を暗くして、壁をスクリーンにピングーの映画を上映。
最後にホールと3歳児の教室の仕切りを取っ払って、みんなで盆踊り。保護者も輪の中へ。うちのたまはどうしているかと見ると、うつむき加減に輪の流れに逆行してとぼとぼ歩いているではないか。ついに最後には輪の中心に取り残されたように棒立ちに。「たま、どうしちゃったの?」と聞くと、「ママとあそびたかったよお」と泣き出した。すぐそばにママがいるのに、お手伝いに忙しくてかまってもらえず、我慢が募ったらしい。
あと一か月で4歳になるのに、まだまだ甘えん坊。でも、昨日一念発起して「うすうすパンツでひとりでねる」と言い出し、おねしょせずに朝を迎えられたし、4歳までにおむつ卒業は達成できそう。母に聞くとわたしも4歳になるまでおむつだったらしく、のんびりマイペースはわたし譲りなのかもしれない。そしてまた、子どもの頃のわたしも、踊りの輪に入れず眺めているような子だったらしい。流れに乗れないもどかしさも個性と受け止めよう。
最近のお気に入りの遊びは、先月に続いてハサミと糊とペンを使って切ったり貼ったり描いたり。とくに塗り絵。手先がさらに器用になり、細かい色塗りを好んでやる。わたしが10年以上前に一泊二日で韓国へ出かけたとき、ロッテデパートに入っていたZIBIEという服屋でもらった塗り絵が長い眠りを経て役に立った。
ごはんに海苔でアンパンマンを描いてあげると、せっせとあごひげをつける。輪郭のつもりなのかも。
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07月22日(木)
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