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脚本家・今井雅子の日記
by いまいまさこ
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■ 「ドラキュラだぞ!」進級お祝い会
今日は娘のたまが火曜保育園の進級お祝い会。0歳児クラスから3歳児クラスまでが可愛らしいお遊戯や劇を披露。たまの2歳児クラスは、血に飢えたドラキュラとおとぼけうさぎたちのかけあいが楽しい「ドラキュラだぞ」。
ドラキュラとうさぎたちの出会いの場面で「なんだ、うさぎのこどもたちか。つまらん」という台詞が登場。先日たまが雨の天気予報を見て「つまらん」と言ったので、誰がそんなこと言うの?と聞いたところ「ドラキュラ」という答えが返ってきた。ほんとにドラキュラが言うのかなと半信半疑だったけど、ほんとでありました。
劇は3部構成になっていて、1チーム4人ずつの3チームに分かれて、うさぎさんに扮した子どもたちが登場。まずは「おにぎりチーム」。おなかのすいたドラキュラに「おにぎり おにぎり なかみは なにかな」の歌に合わせてを作る。具は「たらこ」「チョコレート」「鮭」。たらこはたらこ唇、鮭はぴちぴち泳ぐ仕草で表現し、チョコは「ない、ない」と自分たちで突っ込む。が、「俺はおにぎりなんか好きじゃない!血が好きなんだ!」とドラキュラ。〈ち〉のつくチーズ、チョコレート、チャルメララーメン、ちらし寿司、チューイングガムを提案するが、「俺は血が好きだと言ってるだろ!」。
続いて「マラカスチーム」のうさぎたちが真っ赤な血が好きなドラキュラのためにマラカス振って「♪まっかにもえるたいようだから〜」と熱唱。先日、お祝い会に着て行くワンピースを試着しながらたまがこの歌を口ずさんでいた理由が判明。「歌なんか聞きたくない!食べ物を!」とドラキュラがごね、うさぎたちは真っ赤なりんごを積み木で組み立ててみせるが、「俺は血が好きなんだ!」。
最後にたまたち「ギョウザチーム」が登場。まずドライヤーでドラキュラの髪をととのえ、飢えたドラキュラに餃子を作ってあげるが、ニンニク入りだったのでドラキュラはおなかを壊して退散。チョコにもチーズにもなびかなかったのに、餃子の誘惑には勝てなかったドラキュラがお茶目。おなかがすくと頭に血が回らなくなるけど、血が欠乏したドラキュラも判断力が鈍ったのかも。コワかわいいドラキュラは担任のK先生が熱演。
役者(=園児)を使い切り、オチもしっかりつけたコメディ3部作。よくできた脚本に感心。瀬名恵子さんの原作『ドラキュラーだぞ』を先生方が脚色されたとのこと。ドラキュラと中華の組み合わせが斬新だと感じたけど、そういえば、中華も「ち」がつく。そこまで考え抜かれていたとしたら、すごい!
この一か月、たまから事前に聞いていた話が予告編となって、本編をより楽しめた。ひとつだけ謎が残ったのは「ドラキュラさんはおはながすきなの」とたまが言っていたのに、劇中にお花が登場しなかったこと。ちがついて赤いチューリップが出てくるのではと勝手に想像していたのだけれど。その話を担任の先生にすると、「3歳児さんの花束贈呈の練習を見て、たまちゃんの中でお話が混じったのかしら」。そうかもしれないし、たまもチューリップを連想したのかもしれない。
たまよりひとつ上の3歳児クラスの出し物は「おたまじゃくしの101ちゃん」。沼で生まれた101匹のおたまじゃくしを狙うザリガニとタガメの攻防を描いた物語。「カエルとおたまじゃくしがいる。おやこどんぶりがたべられるぞ」というザリガニの台詞が秀逸。
進級お祝い会は3歳児の卒園式でもあり、春からは4、5歳児クラスのある保育園や幼稚園に行くことになる3歳児たちに園長先生から花束が贈られるのが会のハイライト。一人一人の緊張と晴れがましさが眩しくて、目頭が熱くなる。3月を待たずに途中退園し、出演せずに見に来ていた子にも花束が贈られ、それを知った瞬間、付き添いのお母さんから溢れた涙にもらい泣き。一緒に卒園させてあげたかったと思いながら見ていたのだろうと想像する。
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03月06日(土)
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