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脚本家・今井雅子の日記
by いまいまさこ
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■ 踊らず走らずはにかみ運動会
保育園に入って三度目の運動会。毎年運動会のたびにわが子の成長を確かめ……とはいかないのが、うちのたま。連絡帳に「たまちゃんは恥ずかしいようでもじもじしていました」と書かれていたものの家ではノリノリで踊っているし、本番には強いかもと思ったら、はずかしがり屋さんは本番になお弱いのだった。

準備体操では固まったまま呆然となり、かけっこでは折り返し地点にあるおせんべいに向かってお友だちが駆け出すなか、スタートラインで棒立ちし、先生に背中を押されておせんべいのとこまで来ると、手にしたおせんべいをじっと見つめて動かなくなった。親子ダンスでは指をくわえて完全に傍観者。見事なまでに最後まで温度の上がらないままで、これには驚いた。最近はかけっこもうまくなり、末はリレー選手かダンサーかと親は勝手に盛り上がっていたのであるが。

「たまちゃん、どうしてじっとしてたの?」と聞くと、「はずかしかったから」としっかり自己分析できていて、運動会を見られなかったじいじばあばにも「たまちゃん うごかなかったの」と報告。でも、みんなはちゃんとできてたのにという引け目は感じているようで、「わかっているけど、できないのよ」という心境なのかもしれない。

大阪の母に電話でその話をしたら、「あんたが幼稚園のときもみんなが一生懸命やってるのを見物してたよ」。中学校時代には、さめているクラスメートにけしかけるようになったわたしも、昔は棒立ち傍観者だったらしい。親子だなあ。
10月10日(土)
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