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脚本家・今井雅子の日記
by いまいまさこ
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■ 尾道「てっぱん」ツアー1日目
ぽんぽん岩の近くの6週「家族のつくり方」で駅伝君が駆け上がった坂を下り、千光寺へ。たまがピンクのランドセルのお守りを所望。「中に願い事を入れてぇね」と名物のすすめ上手なおばちゃん。

去年5月の第一次ロケのときに尾道を訪問した際、気になっていた小径に偶然出られた。今放映中の北川景子さんのカメラのCMにも登場する「尾道イーハトーブ」と称する一帯。その中にある「ブーケダルブル」というお店が、初音が千春のトランペットを引き取った古道具屋のロケに使われている。

そこの店主であり尾道イーハトーブの主である園山春二さんという方が、花巻の知人、宮沢和樹さんと宮沢賢治つながりだと以前和樹さんに聞いていたのを思い出し、和樹さんに電話すると、お店にいる園山さんへかけてくれ「今、店に来ている今井さん」とわたしのことを紹介してくれた。

フランスで生まれ、フランス語で賢治を知ったという園山さん。和樹さんは「骨董屋の主人として出演している」と言っていたが、「似てるらしくてよく間違われるんだけど違います」とのこと。役者でも通用しそうないいお顔とフランスの香り漂う紳士だった。


その園山さんがひとつひとつ手書きしているという福石猫をお土産にいただく。てっぱんの「縁」「円」「笑ん」にちなんで「えん」と命名。

あかりが飛び込んだ突堤の向かいにある「からさわアイスクリーム」で、忘れられない味のアイスもなかを買い、とけないうちに急いで食べた。

18時半からの「てっぱん談義」の会場は、しまなみ交流館の芝生広場。晴れて良かった。住職であり尾道市の観光協会理事でもある加藤慈然さんと司会の河上典子さんと3人でのトーク。事前に軽く打ち合わせしてから、いよいよ本番。


たまはわたしに一瞬はりついたけど、すぐにせらままの元へ。

尾道という素晴らしい舞台をお借りできたことへのお礼を言い、「てっぱん」がどのように作られたかを話した。

3人の脚本家が交替で書き、演出陣やプロデューサー陣もあわせて十人以上でああでもないこうでもないと話し合い、登場人物一人一人の名前をつけ、人生の輪郭を作り、てっぱん世界を作っていった。同じ世界観を共有するには、とことん話し合うことが必要で、その熱さが作品の熱になったのではないか、と話した。

陽が落ちて来て、謎のトランぺッターが登場し、「ひまわり」と「What a wonderful world」を演奏。あえて名前を明かさなかったのは、橘さんかも、の想像の余地を残してくれたのか。譜面台にはてんとう虫という心憎い演出。

キャンドル作家でもあるせらままがキャンドルを灯し、たまはそのアシスタントで、ろうが溶けてきたキャンドルを引き上げるお手伝い。壇上にいるわたしがどうしても気になり、ときどき寄ってくる。「うんち」とマイクに入る声で訴えて焦ったが、せらままが連れて行ってくれた。

その後、トーク終盤の質疑応答のところで再び乱入し、マイクを奪って「こんにちは!」。河上さんがたまを上手に紹介してくれ、来月5才になることを知らせてくださる。わたしも、だったら巻き込んでやれと開き直り、「たまはてっぱんの大ファンなんです」と紹介し、「いちばん好きなキャラクターは?」と振ると、元気よく「プリキュア!」。思わず「空気読んでよ」と突っ込んだけど、「てっぱんでいちばん好きな登場人物は?」と聞くべきだった。

質疑応答では「あかりちゃんの髪型が変わることに意味はあるんですか?」「瀬をはやみ〜は続編があるという伏線ですか?」といった質問をいただいた。


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07月15日(金)
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