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脚本家・今井雅子の日記
by いまいまさこ
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■ 子どもが描くパン「らいおんさん賞」×ライオン・パーマのお芝居
タイトルは「くちびるコミック」。芽の出ない漫画家が誘拐監禁されて漫画を描かされる。「モラル」という刑事ものと「未確認飛行通販」というコールセンターものと「森を守る」という環境もの。3つの漫画の世界と現実が行き来するのだけど、一人何役もこなしながら、見事なまでに混乱がなく、それぞれが面白い。役者さんがちょっと噛み噛みなのも気にならないぐらいほど引き込まれる。あの手この手で書かせる誘拐犯と漫画家の関係がプロデューサーと脚本家にダブり、犯罪が期せずして才能を引き出してしまったという展開にドキドキ、うるうる。

「ハード・ボイルド&ボイルド・ジョーク」をキャッチフレーズにしているだけあって、ジョークにも笑わせてもらった。東京にはほんと、観ても観ても掘り出し物の劇団がありますなあ。小道具の方と元同僚だったというアサミちゃんによると、作・演出のチャー・アズナブルさんと出演者の加藤岳仁さんとチラシのイラストを描いているロス・アンド・ゼルスさんは同一人物だそうで、なんとマルチな才能!

ライオンに感心しきりの一日だった。

10月17日(土)
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