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脚本家・今井雅子の日記
by いまいまさこ
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■ 一年ぶり!SKIPシティ国際Dシネマ映画祭
藤村君とお昼を食べようと2階のシネマカフェ(映画祭期間中、地元の川口のイタリアンレストランがカフェを開店)へ移動する途中、「これ知ってます? すごいんですよ」と藤村君が映像ミュージアムを指差し、通り抜けていくことに。パンフレットや映像での紹介は見ていて、気合の入った施設だなあと思っていたが、先日訪ねたNHKスタジオパークが広々となったような贅沢な空間に最新の機材がずらり。
「お天気コーナーやってみませんか」と係の人に声をかけられ、挑戦。カメラの前に立つ姿が画面に合成される。「地図を指差しながら話してください」などと、かなり細かい演技指導が入る。わたしはノリノリ、藤村君はカメラには弱いことが判明。「歌のお姉さんもありますが」とすすめられるが、こちらは見本を見せていただき、演技は辞退する。
その隣は「空飛ぶ絨毯」の合成映像コーナー。小学生と思われる女の子二人が世界一周に続けて恐竜時代へタイムスリップ。これまた「パンチとキックで恐竜をやっつけて」などと細かい演技指導があり、大忙し。見ているのは楽しいけど、絨毯の上の二人は恥ずかしそうだった。
他にもムービーカメラの操作を学べるコーナーもあり、いたれりつくせりな映像ミュージアム。夏休みに親子で行ってみても楽しそう。
シネマカフェでお昼を買って、一階のおひさま燦々の下でランチ。藤村君とは去年のパーティで会ったきりだけど、今回の短編の製作話(函館の賞金を映画製作に使っている。えらい!)や脚本の話(商業映画は興行を考えて、若い男女を出す必要がある!というとこで盛り上がる)など、話題はいくらでもある。カレーもなかなかおいしく、去年食べたカレーパンもおいしかったのを思い出した。
さて、いよいよ短編上映。藤村君の『アフロ〜』の前に『ブランコ』『太陽の石』を上映し、合計85分の短編1(予告編もこちらで)というプログラム。
『ブランコ』はフリーのCMディレクター藤田峰人さんの初監督作。小学生の頃「ブランコ」というラジオドラマに衝撃を受けたわたしは、ブランコが出ているだけで心が揺れてしまう。まだかすかに揺れているブランコを見て、「誰かいたんだ」なんて情を描くというところは、ブランコらしくて心憎い。ブランコが物悲しいのは、あのきしみの音と、人が去っても揺れ続けるせいかもしれないと思ったりする。ブランコにかわるがわる座るカップルの会話がオムニバス形式で綴られ、その会話もそれぞれ興味深く、舞台劇のような味わいもある。短編にしては長い48分というある程度の時間をかけているので、もうひとひねりあると、より見応えのあるものになった気がする。それぞれのカップルが実はつながっていた、のような驚きが用意されているのではと期待が膨らんでしまった。わたしも広告業界から脚本の世界に飛び込んだので、広告出身の才能に、大いに共感と期待。今後の作品に注目したい。
『太陽の石』の遠藤潔司監督は75年生まれで、これが初監督作品。「影絵で映画をやろう」と思いつき、人集めを始めたもののなかなか集まらず、少しずつ支援の輪を広げていったそう。「とにかく影絵でやるんだ!」という真っすぐな想いが伝わってくるような作品で、太陽のかけらのような赤い石を拾う主人公の少年の気持ちに寄り添って観た。「デジタルだからできた」という影絵の表現が素晴らしい。あごから滴る滴で、少年が泣いているのだとわかったり、ところどころドキッとしたり、ハッとしたりする場面がある。発見と言ってもいいかもしれない。シルエットにすることで見えることがあるんだなと。音楽も監督がつけたそうで、これもデジタルだからできたという。
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07月17日(金)
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