ID:87518
与太郎文庫
by 与太郎
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■ 献辞 〜 抜刷解題 〜
http://d.hatena.ne.jp/adlib/20060131
老人は、アキレスに追われるカメのように、いつも後ろをふりかえる。
若いころとちがって残り時間がないから、あまり丹念に推敲するより、
もう一冊よけいに完成したほうがよさそうである。
一年前の春、河原・吉田両君との“三友再会”を期して一冊まとめる
つもりだったが、あまりにも長くなり、秋まで持ちこし、ついに年末を
すぎてしまった。誰からも催促されないのに、なぜか気が急く。
こうなると、現在形と過去形の文章が交錯して、とても読みにくい。
おまけに細かい字が(例によって)ぎっしり並んでいるので、これを
受けとる老友たちの迷惑そうな表情が目にうかぶ。
すべて読んでくれと云うつもりはないが、一部分だけ拾い読みされて
誤解される懸念もある。あるいは、800項目もの目次一覧に驚いて、
尻込みされるよりは、せめて数行でも読んでもらいたいものだ。
そこで、その抜刷(16頁単位の分冊)を未完成のままで、あらたに
“老いらく”を主題とする一冊を先にまとめてみた。
(わけ知りぬべく、もっともらしいことを書くつもりはないので)
── この書物の全体が一つのながい議論なのであるから、主要な事実
と推論とを簡単に要約しておくことが、読者のためにつごうよいであろ
うと思う。(第一四章 要約と結論 1859)
── ダーウィン/八杉 竜一・訳《種の起源(下)19791220 岩波文庫》P185
プルーストが貼りつけるバラバラの紙片を、家政婦は“パブロール”
(Paperoles)と命名していた。〜《A la recherchedu temps perdu》
走り書きのメモは、パソコン内では図表となって増殖するのである。
長年フランス文学を講じてきた山本邦彦(奈良女子大学教授)君から
みると、摩訶不思議で鼻持ちならない趣向に見えるらしい。
プルーストに対するジードの視点だと解釈すれば光栄きわまりないが。
晩年の与太郎は、バルザックの“人間喜劇”をイメージしている。
自伝体系として《虚々日々》《去々日々》《伊甲遍路》《双竜外伝》
などの四部作(各256頁)を想定している。
むかし四十肩を経験したが、年令不順の五十肩(六十肩・七十肩とは
呼ばない)があるらしい。原因不明で、ストレスの可能性もあり、半年
から一年後、とつぜん全快したりするそうだ。
(2005-20060204)
Darwin,Charles Robert 博物学 18090212 England 18820419 73 /
Balzac,Honore de 作家 17990520 France 18500818 51 /
Gide,Andre 作家 18691122 France 19510219 81 /
Proust,Marcel 作家 18710710 France 19221118 51 /
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《去々日々 Day is Day 20060131 Awa Library》
Contents of digital credits ;《抜刷 20060131 阿波文庫》
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表紙/目次 01
献辞 〜 抜刷解題 〜 02
http://d.hatena.ne.jp/adlib/20060131
与太郎の歌はじめ 02
http://d.hatena.ne.jp/adlib/20060114
黒白記 〜 大阪外大の人々 〜 03
http://d.hatena.ne.jp/adlib/20060115
歌会始 〜 年譜/御題一覧 〜 03
http://d.hatena.ne.jp/adlib/20060113
◆ マイ・ボート 04(*Image)
http://d.hatena.ne.jp/adlib/19690401
出帆記 〜 勇気ある人々 〜 05
◆ ピースボート世界一周 05
http://d.hatena.ne.jp/adlib/20060116
老人の海 〜 帆かける人々 〜 06
◆ ひとりぼっちの二人 06
◆ 妙な男たち 06
◆ 貧しい億万長者 07
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01月31日(火)
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