ID:87518
与太郎文庫
by 与太郎
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■ 矛盾の研究 〜 アキレウスが迫る 〜
 
http://d.hatena.ne.jp/adlib/20050918
 
 むかし与太郎が、初期のゲームソフトを試した乏しい経験によれば、
「攻防の一手」や「詰めろ逃れの詰めろ」などの概念が見られなかった。
 つまり「参議院で否決されたら衆議院を解散する」ような発想である。
 
 もっとむかしの将棋連盟では、意見が合わないと「一丁やるか!」と
叫ぶ者がいたそうだ(木村義徳《僕は陽気な負け犬》より)。飛行機に
乗れない政治家とともに、パソコンで学ばない棋士は、絶滅しつつある。
(20050914)
 
 木村義徳九段は、現役時代もっぱら“弱がる”ことで有名だった。
 それというのも、父上が不世出の大名人だったからだ。
 それにひきかえ、与太郎の弱さは誰もが認めて、正真正銘である。
 
 かれこれ十五年も田舎道場に通って、三級の札をもらっていたものの、
勝率百分の一というあたりで、まったく進歩しなかった。
(それはそれなりに希少価値があり、一局所望される機会は多い)
 
 つぎに述べることは、あんがい重要な視点ではないかと思われる。
 たとえば言語学では、失語症の患者を観察することから始まるそうだ。
 百回に一度しか勝たないから、その印象は濃厚に記憶される。
 
 中盤から勝勢に入ると、盤上の風景が水墨画のように見えてくる。
 いつもなら、ふつうに駒が並んでいるだけだが、いつしか峻厳な山河
を鳥瞰する自分だけが存在して、凍りつくような絶景である。
 
 このたびの橋本五段も「こんなに頭が真っ白になったのは初めて」と、
激戦を回想したように、有段者の場合はドーパミン効果とみられる。
 あるいはパチンコ依存症にも、共通点があるのではないか。
 
 こういう神がかった精神状態が、かりに数回つづいて、勝率3割以上
になったりすると、たぶん神経が保たなくなるはずだ。さいわいにして
年に一度あるかなしかの勝率だから、すぐさま平常に戻れるのである。
(20050919)
 
 ふつう羽生九段のような大天才があらわれると、草木がなびくように
その研究が始まる。しかしながら、すぐに謎が解けるわけではなくて、
「やっぱ、天才はちがうな」という程度の凡庸な結論しか得られない。
 
 ある女社長は、学生時代に家庭教師のアルバイトをするため、こんな
貼紙をだした。「偏差値40以下の生徒募集!」
 そして彼女は、たちまち月収60万円を稼ぎだしたそうである。
 
 このケーススタディは、偏差値80の生徒を85に上げるのは難しい
が、偏差値40を45にするのは易しい、という実証的理論である。
 進化論は、はるかなるガラパゴス島で発見すべきなのだ。
(20050920)
 
>>
 
 先端大の電脳棋士、橋本五段に挑戦状 18日に公開対決
 
 北陸先端科技大学院大の飯田弘之教授(ゲーム情報学)らが開発した
コンピューター将棋「タコス」と、小松市出身のプロ棋士橋本崇載五段
の特別公開試合が十八日、第二十九回北國王将杯争奪将棋大会(北國新
聞社主催)に併せ、小松市民センターで行われることが決まった。チェ
スでは一九九七年に名人を破ったコンピューターだが、将棋の世界では
公開の場でプロ棋士に挑戦するのは異例中の異例。電脳棋士は橋本五段
にどこまで迫れるのか。将棋ファンの注目が集まっている。
 
 北陸先端大のコンピューター将棋「タコス」は現在、世界最強プログ
ラムの一つに数えられ、今月三日から台湾で行われた第十回コンピュー
ターオリンピックの将棋部門で金メダルを取った。早指しは苦手な一方、
終盤で正確な手を決めるのに優れており、アマチュア県代表レベルには
達しているという。
 
 橋本五段との特別公開試合では、北陸先端大の橋本剛講師が「タコス」
を操作し、大内延介九段と、プロ棋士六段でもある飯田教授が解説する
ことになっている。
 
 チェスの世界では一九九七年五月、米IBM製のスーパーコンピュー
ター「ディープブルー」がチェス世界チャンピオンのロシア人、ガルリ

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09月18日(日)
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