ID:87518
与太郎文庫
by 与太郎
[1055556hit]
■ ミセス・ロビンソン 〜 謎のような女 〜
http://d.hatena.ne.jp/adlib/20050608
だれもが思いだす、エロティックな中年女の、長い脚線美……。
1967年アメリカで公開、翌1968年06月08日の日本封切から、きっかり
37年目に主演女優の訃報(死後2日)が伝えられた。
── アン・バンクロフトさん(米女優)AP通信などによると、06
06日、がんのためニューヨークの病院で死去、73歳。米映画「卒業」
(1967年)でミセス・ロビンソンを演じ、話題になった。
ニューヨーク・ブロンクス生まれ。9歳の時から女優を志望。演劇を
学んだ後、ハリウッドの「ノックは無用」(52年)でデビューしたが、
人気が出ずニューヨークで舞台女優に転身。
その後映画界に戻り「奇跡の人」(62年)で、ヘレン・ケラーの教
師役で、アカデミー賞主演女優賞を受賞。青春映画の名作として知られ
る「卒業」ではダスティン・ホフマンが演じた主人公を誘惑する年上の
女性、ミセス・ロビンソンを好演した。出演作はほかに「アサシン暗・
殺・者」(93年)など多数。 ── (ニューヨーク共同 20050608)
♀Bancroff,Anne 女優 19310917 America 20050606 73 /Brooks,Melの妻
〜《奇跡の人 1962》《女が愛情に渇く時 1964》《卒業 1967-19680608》
── The Graduate 大学を卒業したばかりの青年が中年の人妻のセッ
クスに丸めこまれ夢中になるが、両親の勧める女性によって次第に真の
愛情が芽生え、人妻の誘惑から逃れるという話で、青年役のダスティン
・ホフマンの演技と、三〇〇万ドルの低コストで一億四〇〇〇万ドルの
収入を得た成功映画として一躍評判となる。人妻のアン・バンクロフト
も好演。監督のアカデミー賞受賞作。(昭和四三・六・八)
── 田中 純一郎《日本映画発達史X 19760710 中公文庫》P178-179
大人の謎 〜 《卒業 19990328 NHK名画劇場》 〜
幼いころ、あるいは若いころには理解できない世界がある。
大人たちなら、すべて分っているかというと、必ずしもそうではない。
三度目に観て、はじめて気づいたこと(六年前の与太郎日記から)。
中年女(ミセス・ロビンソン)が、青年(ベンジャミン)を誘惑した
のは、性的不満や気まぐれからではない。まして愛情でもない。
娘(エレーヌ)と青年が結ばれないための“防波堤”だったのだ。
中年女の夫(ロビンソン)は、青年の父と幼馴染であり、大学同期生
である。現在の両家は、夫婦そろって親しく、それぞれ息子と娘の結婚
を期待している。
だが、ロビンソン夫人には、内心反対しなければならない理由がある。
そのわけは、青年と娘が、異父兄妹である可能性があるからだ。
このことを知りうる唯一の立場にあったのだ。
映画では(おそらく原作でも)この可能性を説明していない。
知る者だけが知る、それがミステリーであり、リアリティなのだ。
とくに保守的なキリスト教徒の、上流階級においては。
そのヒントは、いくつかのシーンに散らばっている。
青年と娘の父親は、おなじ環境で、共通のガールフレンドを知った。
ガールフレンドの初体験は、フォードの車中だった。
ロビンソン氏が血相を変えて、青年のアパートにやって来た。
誰に知らされたのか「妻と離婚する」と宣言する(実際はできない)。
彼の妻や娘が、すすんで告白するはずがないのに。
最後に中年女は、青年との不倫を告白して、娘にあきらめさせる。
そこで青年が、中年女を非難するため訪れると「警察を呼ぶ」と叫ぶ。
この態度は、もとの動機が愛情でなく“確信犯”だったことを示す。
年上の女が若い男の将来を考えて、みずから身を引くため、歌舞伎が
開発した“愛想づかし”の手法もある。
それではあまりに古典的で、ニュー・シネマの代表作にそぐわない。
ここはむしろ《エデンの東》における母の存在に近いのではないか。
この仮説は、近親相姦がテーマになるので、キリスト教社会には受け
[5]続きを読む
06月08日(水)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る